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ハリウッド俳優・尾崎英二郎が明かす、絶賛相次ぐ「SHOGUN」の貴重な舞台裏 真田広之への敬意も語る

映画.com / 2024年4月6日 8時0分

 ※以下、尾崎のコメント。

 ●尾崎英二郎と「SHOGUN」について

 尾崎:1975年にベストセラーとなったジェームズ・クラベルの小説「SHOGUN」は、英語版が1200ページ前後、日本語版が上・中・下巻で1500を超え、太閤逝去後から「関ヶ原の戦い」に向かっていくまでの物語であることは有名ですが、1980年の米国地上波テレビ局が大ヒットさせた初映像化の際には、主人公の英国人航海士ジョン・ブラックソーンの眼から見た「未知の国」として描くコンセプトだったため、原作の中にかなり濃密に書かれていた「日本の人物たちの駆け引きや謀り事=政治劇としての面白さの側面」があまり深く掘り下げられてはいませんでした。

 しかし2024年版の「SHOGUN 将軍」では、旧作では描ききれていなかった「日本の側から見つめた物語」が、見事な繊細さと重みをもって綴られています。

 第6話「うたかたの女たち」の、“安土城での回想シーン”もまさにその1つで、1980年度版のシリーズでは、鞠子の父・明智仁斎が生きていた時代を映像化した場面はありませんでした。しかし新作では、明智を家臣として城に迎え入れた黒田が、娘の瑠璃姫(のちの落葉の方)と鞠子を引き合わせる、運命的な出会いの経緯を挿入しています。

 今回演じましたのは、その安土城を居城とし、天下を統治している「黒田信久」役です。

●「役」を演じるまでの道のり あきらめず、髪を伸ばし続けていたらチャンスが

 まだコロナ禍であった2021年の春に、北米を中心に大々的に進行していた主要キャストのオーディションで、ある役柄を演じた演技ビデオが制作陣の目にとまり、「プロデューサーらが演技ビデオを気に入っている」との知らせを一旦受けました。しかしその時は残念ながら役の獲得には至らず、カナダのバンクーバーではその年の秋に本ドラマの撮影はスタート。

 それでも、シリーズは10話構成なので、「まだ、どこかでチャンスがあるかもしれない……」と密かにあきらめず、髪を切らずに伸ばし続けていました。

 すると翌年の1月、突然エージェントから「『SHOGUN 将軍』からスケジュールを押さえられた、ボリュームは大きくはないが、重要な役柄で、ある主要キャストの父親だ」と。前年に全力を尽くした演技への、制作陣からの反応は嘘ではなく、その手応えはまだ生きていたのです。

 まさかの知らせに非常に驚きましたが、無事スタジオ側の了承も下りて契約し、そこから急ぎ、役を演じる準備に入っていきました。

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