「ミッシング」で大注目の森優作、石原さとみに殴られまくるも“ハグ”懇願 名シーン誕生秘話を明かす
映画.com / 2024年5月24日 15時0分
やがて森は「そこで監督に『ハグしてください!』とハグしてもらいに行ったんです」と驚きの行動を告白。吉田監督はその時の森の様子を「濡れた犬みたいで抱きしめなくちゃ!と思った」と述懐。車に戻った森は「姉ちゃんだからいいだろうと思って、石原さんにも『ハグしてください』とお願いしてハグしてもらいました。すごくエネルギーもらい、そのまま撮影を乗り切りました」と名シーン誕生の裏側を明かした。
●会場からの質問2「姉・沙織里と、失踪した姉の娘と最後一緒にいた弟・圭吾の関係性について」
続いて、早くも3回目の鑑賞だったという観客から「姉弟という沙織里と圭吾の関係性が一番容赦なく本音をぶつけ合っている。この作品の中で一番濃いんじゃないかと思いました。森さんはどういった感じで演じられたのでしょうか?」という質問が届いた。
森は、まず圭吾という役柄の印象について「普通の人なんだけれど、人と人との間(ま)であったりタイミングだったり、全部ちょっとずつずれている人だなと思った。そういう“生きづらさ”みたいなのは、自分の小さい時が本当にそうだったんです。全く同じではないですが、そういうのを取っ掛かりにしました」と自身の経験と重ね合わせて演じたと語る。さらに「石原さんのエネルギーに引っ張ってもらった部分すごく大きいです。すっごいピュアなエネルギーを持った方で、役者として絡ませてもらった人たちの中では、今までにないタイプの女優さんだったので、すごく刺激的な撮影だったでした」と振り返った。
吉田監督は、本作の物語は“もともとミキサー車の男の話を書こうと思っていた”と語り「鬱屈としているのは、こいつ(ミキサー車の男)はお姉ちゃんの子供を預かって、目を離したときにいなくなっちゃって…という負い目を感じているんだ、と書いていたけれど、だんだんとお姉ちゃんの方がキツイな、となってきて、主役はお前じゃないな、と」と脚本作りの過程を説明。
さらに、自身も姉がいるという吉田監督は「俺も空気の読めない子だった。で、友達があまりいない、アッパーで、一人で喋って一人で走っているような子だったので。姉ちゃんに睨まれないようにしながら生きてきたので、自分の中の実体験がちょっと入ってたかな、と思う」と前置きしつつ、「家族の再生というか、家族が辛い目に合った時に、どういう風に踏み出していくのか。血が繋がっている姉弟の再生みたいなものを描きたいな、というのが軸になってたましたね」と本作のもうひとつの“軸”についても語った。
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