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「ミッシング」で大注目の森優作、石原さとみに殴られまくるも“ハグ”懇願 名シーン誕生秘話を明かす

映画.com / 2024年5月24日 15時0分

●会場からの質問3「豊(青木崇高)と圭吾が偶然会ったシーンでの“意地悪な間の長さ”について」

 次の質問は「沙織里の夫の豊(青木崇高)と圭吾が車の修理工場で沈黙しているシーンで、2人が黙っている“間の長さ”に監督の意地悪さを感じ、印象的でした。あの間の長さはどういう発想から生まれたのでしょうか?そして、森さんは、その気まずいシーンをどういう感情で演じられていらっしゃったのでしょうか?」というもの。

 まず”間の長さ”について、吉田監督は「台本には“異常に長い間”と書いたんだけど、僕は、登場人物全員を“良い人”には描かないんです。俺もそういう性格のところがあるんですけど、いい人のフリをして相手へのストレスをぶつける、というか。一番の味方だよ、って言いながらもねちねちと過去のことを言ったりする。ここで『喋らないという選択』が、豊の意地悪さというか。良い人キャラなんだけど、人間誰しも持っているちょっとした悪意というか、彼の“小ささ”みたいなもの、人間のそういう部分があるからこそ優しくもできるということを描きたかった」と説明。

 同シーンは、修理工場のスタッフに呼ばれるきっかけで豊が立ち上がる場面。ところが、芳香監督はそのきっかけとなる合図をなかなか出さず、45秒も青木と森の様子を見ていたという。「森君の横顔を見てたら、45秒の間にだんだん涙が溜まっていって。森君、黒目しか見えないのね。その姿が小動物みたいで…」と裏話も飛び出した。

●吉田恵輔監督「世界がちょっとでも優しくなるような願いを込めて作った大切な作品」

 質問者の中には、本作をすでに見て、「この映画を作った人なら何か生きるヒントを与えてくれるのでは」という切実な思いから、自分自身の辛い経験を吐露した質問も飛び出した。劇中さながらの”救い”をもたらすように、吉田監督と森はひとつひとつの質問に真摯に回答。目を潤ませながら深く頷く人や、ノートにメモする熱心な観客の姿も見受けられた。

 やがて、森と吉田監督は、最後の挨拶でこのように語った。

森「自分の家族であったり、友達だったり恋人だったり、これから出会う人であったり、もう会えないかもしれない人であったり、そういう人たちに対してほんの少しでも思いを持ってもらえたら、この映画の存在意義があるのかなと思います。SNSというのはすごくパワーを持っていて、今実際に口コミで沢山の人達に観てもらっていると聞いてすごく嬉しく思っています。でも自分は自分自身の心を大切にしているので、何よりも今日劇場に足を込んで観に来てくれたことに一番感謝しています。今日はありがとうございました。」

吉田監督「自分にとって大事な分岐点になる作品で、出ている役者皆さん、すごく頑張りました。石原さんも自分を変えてほしいという願いの下に、7年の月日を経て、やっと公開ができました。いつも映画というのは自分の子供だと思っているので、全部に等しく大切に思っているんですけど、ものすごく苦しみの中から生まれた作品です。なので、自分の悲しみ、苦しみもここに乗っけて、そこで世界がちょっとでも優しくなるような願いを込めて作った大切な作品なので、誰か一人でも多くの人に観ていただけるように、一人でも多くの方に届いてほしいです」

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