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名優クォン・ヘヒョが来日 巨匠ホン・サンス監督の現場、印象深い韓国ドラマの出演作は?

映画.com / 2024年6月29日 9時0分

名優クォン・ヘヒョが来日 巨匠ホン・サンス監督の現場、印象深い韓国ドラマの出演作は?

(C) 2022 JEONWONSA FILM CO. ALL RIGHTS RESERVED.

 韓国の名匠ホン・サンスが、都会の4階建てアパートを舞台に、映画監督のビョンスと彼を取り巻く4人の女性との関係を軽やかに、ユーモラスに、美しいモノクロームで描いたドラマ「WALK UP」が6月28日公開となった。ホン・サンス監督の常連であり、韓国の実力派俳優の主演クォン・ヘヒョが来日し、映画.comのインタビューに応じた。

<あらすじ>
 映画監督のビョンスは、インテリア関係の仕事を目指す娘ジョンスとともに、インテリアデザイナーとして活躍する旧友ヘオクの所有するアパートを訪れる。そのアパートは、1階がレストラン、2階が料理教室、3階が賃貸住宅、4階が芸術家向けのアトリエ、そして地下がヘオクの作業場となっていた。ワインを酌み交わしながら、和やかに語り合う3人。やがてビョンスは仕事の連絡が入ったためその場を離れるが、戻ってくるとジョンスの姿が消えていた……。

――クォンさんは「3人のアンヌ」(2012)から、ホン監督の作品にコンスタントに出演され続けています。お互いどのような部分に共鳴し、長年お仕事を続けられていると考えますか?

 ホン監督は、1996年以降、28年間にわたって、韓国だけではなく世界的に見ても唯一無二と言えるような映画を作っていらっしゃいます。その仕事には全く迷いがなく、常に自分の撮りたいものを撮っている。そういう監督ですから、韓国の俳優であればぜひ一緒に仕事をしたいと考えるでしょう。私はホン監督の映画に出演させていただけるのを本当に幸運だと思っています。そして、毎回一緒に作品を撮るたびに驚かされています。

 この「WALK UP」も含めて、既に公開された作品、そして公開を控えている作品も含めると、これまで12本くらい一緒にやっていますが、1度も戸惑ったり大変だと思ったことはないんです。今回、2階でワインを飲むシーンがありますが、17分の長回しなんです。そういうテイクにはかなりの集中力が必要とされますが、俳優にとって、とても楽しい経験になるのです。

――今作「WALK UP」で、クォンさんが演じる役は、まるでホン監督の分身のようにも見えます。ホン監督は、撮影当日にその日の脚本を俳優に渡す、ということでも知られていますが、ホン監督作品では、他作品とは違った役作りのメソッドを試すことはありますか?

 私に特別な役作りの方法というものはないんです。私がホン監督の分身というよりも、これまでホン監督の映画に出演した多くの俳優さんたちも、映画監督という役を演じることが多かったと思います。私もその中の1人です。そして、おそらくそういう設定にしたのは、ホン監督ご自身がよく知っていて、自分の気持ちを率直に表現できる役柄が、やはり映画監督だからなのでしょう。

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