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【インタビュー】進化した「クワイエット・プレイス」シリーズの“新しさ” ルピタ・ニョンゴ&ジョセフ・クインが語る

映画.com / 2024年7月4日 14時0分

 一方、ニョンゴは、下記の通り出演経緯を明かした。

 「今作は(『クワイエット・プレイス』フランチャイズという)大きな世界観の一部でありながら、脚本はとても(人間関係が)親密なのに驚きました。(命の)危険を晒すリスクも高く、モンスター映画のスペクタクルでもあります。そして、危機が迫っている登場人物たちの親密な関係も描かれている」

 「(アボット一家が描かれた)前2作と違って、サム(自身が演じるサミラを略している)とエリックという登場人物はお互いに血縁関係がないんです。だから、全くの他人である彼らは、一緒に生き残る方法を見つけなければならなくなる。(観客が)家族を応援してきたケースとは異なる困難の乗り越え方が、今作では描かれています。見ず知らずのふたりが恋に落ち、このような事態を乗り越えて、生き残ることを願うということは、人間の精神を団結させる必要性の証だと感じました」

 今作に登場する猫のフロドは、なかなかニャーとも鳴かないが(声が命取りになるため)、手を振るとやってきたり、ピザを食べたりしているのがかなり印象的だ。フロドについて、クインは「我々は恵まれていました。エコとシュニッツェルという名の猫2匹の優れた才能のプロがいたんです(笑)。そして、猫のためのセットであることに、疑いの余地はありませんでした(※セットは、猫が動きやすいように組まれていたそう)。彼らは無情に(淡々と)撮影を進め、それは素晴らしい出来栄えになっていきました。彼らが出演してくれて本当に幸運でした。(ニョンゴの方を見て)確か、彼ら(猫たち)はあなたの人生を変えたんですよね?」

 そんなクインの言葉に、すぐにニョンゴは「ええ、そうなんです。撮影前の私は猫が怖くて、猫と一緒の部屋に入ることができなかったくらい苦手だった。でも、サムを演じるためには、そんな恐怖を克服しなければならなかったんです。でも、演じているうちに猫が好きになり、自分でも猫を飼うようになりました。彼らは美しい動物だと思います。そして、(通常)動物が登場するシーンでは、彼らはしばしば観客の目をさらってしまうんです。なぜなら、その動物は演技をしていないことを誰もが知っているし、ただ存在しているだけだから。猫に負けないようにすることこそが、我々俳優陣の挑戦でもありましたが、達成できていると思います」

 劇中で特に印象的だったシークエンスは、ふたりが水の溢れた地下鉄内で、未確認生物から逃げようとする場面。撮影について、クインは「撮影のなかでも最もエキサイティングなシークエンスでした。このような規模の映画製作では、各部門の優秀な責任者たちが協力して特定のシークエンスを撮影することになりますが、このシークエンスも、そんな協力し合う撮影のひとつでした。スタント部門や美術部門の努力も必要だったし、特殊効果もたくさんあって、(最終的には)スリリングなものになりました」と振り返った。

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