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【ピクサーの未来は明るい!】「インサイド・ヘッド2」世界的大ヒットに、監督&プロデューサーが確かな手応え

映画.com / 2024年7月27日 10時0分

 マーク・ニールセン:そうだね、前作に比べて“頭の外”で描かれる物語のボリュームも増えているから、“頭の中”とのバランスをとるのは難しかった。僕らをはじめ、脚本家チーム(メグ・レフォーブ、デイブ・ホルスタイン)、編集のマウリッサ(・ホルビッツ)とともに、さまざまな可能性を模索したよ。脚本が完成するまでに、4年かかったんだ。まだ幼かったライリーの中心には、ヨロコビがいたけれど、本格的な思春期を迎えて、シンパイの気持ちが徐々に大きくなっていくからね。

●シンパイだって、ライリーを“守りたい”

――本作では「大人になっていくライリーに、もうヨロコビたちは必要ないの?」という疑問が投げかけられています。

 ケルシー・マン:今回、作品づくりを通して、どんな感情であっても、それらに善悪はなくて、すべてが本人の役に立とうとしているということに気づいたんだ。

 マーク・ニールセン:例えば、シンパイは最悪の将来を想像して、あたふたと必要以上に準備をしてしまう。ヨロコビ、それにカナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリを司令部から追い出してしまうのも、ライリーを“守りたい”からなんだ。もちろん、それは過剰な反応だし、そのときどきにフィットする感情をしっかり味わうことが大事だよね。成長の過程で、自分の感情をいかに手懐けるかっていうのは、大人になっても重要な課題だ。それは一生をかけて、理解していく作業だと思うよ。

 ケルシー・マン:ヨロコビに関して言えば、“質”が変化していくんだ。小さな頃なら「このチョコ、おいしい!」だって十分なヨロコビだけど、大人になると価値観も具体的になるし、それと照らし合わせないと「これが、自分のヨロコビだ」って感じられないからね。無為に時間を過ごしてしまうと、近くにあるはずのヨロコビを見逃してしまうっていうのは、大人なら“あるある”だしね。

――あなたにとっては、初の長編監督作品になりましたが、率直に言って“ヨロコビ”でしたか、それとも“シンパイ”だった?

 ケルシー・マン:その両方だね(笑)。まさか、自分が「インサイド・ヘッド」の続編を手がけることになるなんて、予想もしていなかったから。まあ、どちらの感情とも向き合うことが重要だった。この映画が投げかけるメッセージそのままにね。

●苦境を跳ねのけた「インサイド・ヘッド2」の大成功

――コロナ禍の影響もあり、他スタジオ同様に、名門のピクサーも苦戦を強いられる瞬間がありました。「インサイド・ヘッド2」の大成功は、それを跳ねのける重要なターニングポイントになりましたね。

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