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押山清高監督がクリエイター志望者に語るキャリアと「ルックバック」制作の舞台裏【ひろしまアニメーションシーズン2024】

映画.com / 2024年8月17日 22時15分

 押山監督のオリジナリティとして、「アニメーター、アニメ業界に僕が描くからこそ別な意味が出るとか、表面上は同じ人間に見えるけれど、ラストも原作で描かれてる物語とは別な解釈、別の角度からの見え方ができるのではないかというアイディアが生まれた」といい、藤野の成長に関する描写について説明した。

 画面作りについては「前半は小学校4年生から6年生までの間のライトな物語なので、画も写実さを強調するような絵柄ではなくライトな感じ、後半はリアルな展開で深刻な物語になっていくので、絵柄もそれに合わせて写実的になっていく。そういう想定が最初からありました」といい、また設定や、キャラクターデザインの変化などにも言及し、「作品に応じて臨機応変に。人が描く場合のエラーが魅力だったり、面白さや生っぽさだと思う、今後はその人間が描く絵の不完全さみたいなものに価値が出てくるかも」と持論を述べる。

 「ご自身のスタジオでコントロールできることもあって、こういうやり方が正解という考えよりも、作品や原作が求める方法を作品ごとに考えるある種のカスタマイズが大切なのですね」と、聞き手の田中氏が問いかけると、「僕も20年近くアニメ業界にいるので、ルーティーンでアニメ作りとはこういうもの、みんなで作ったらこうなるよねって、頭が固くなってしまうんですが、常に状況は変化していますし、同じことを繰り返しててもつまらない。僕はそういう意味で飽きっぽくて、同じことをやりたくなくなっちゃうんです。作品ごとに別なことをチャレンジしたいという気持ちがあります」と自身の仕事に対する姿勢を語った。

 そのほか、作画の工夫、ベテランアニメーターの井上俊之氏との仕事や、背景美術のコントロール、撮影処理など技術面、アニメ制作の作業工程や、監督としてのチームづくりなど多岐に渡る話題を様々なスライドとともに展開し、会場に詰め掛けた日本国内外のクリエイター志望者たちは熱心に聞き入っていた。

 「ひろしまアニメーションシーズン2024」は、8月18日まで開催。全プログラム、チケット詳細は公式HP(https://animation.hiroshimafest.org/schedule/)で告知している。1日券は3000円。1回券は1200円。そのほか全プログラム券や、大学生、高・中学生料金あり。

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