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【第81回ベネチア国際映画祭】北野武監督新作「Broken Rage」会場はやんやの喝采、笑い声で“たけしギャグ”健在証明 A・ロルバケル&JRもユニークな短編発表

映画.com / 2024年9月7日 13時15分

【第81回ベネチア国際映画祭】北野武監督新作「Broken Rage」会場はやんやの喝采、笑い声で“たけしギャグ”健在証明 A・ロルバケル&JRもユニークな短編発表

AN URBAN ALLEGORY - (c) Ad Vitam - Social Animals

 第81回ベネチア国際映画祭も大詰めを迎えた9月6日、北野武監督の新作「Broken Rage」がアウト・オブ・コンペティション部門で披露された。上映には北野監督とともに、共演の浅野忠信、大森南朋が参加。イタリアの「キタノ・ファンクラブ」のメンバーも集まり、三人が会場に入るなり、やんやの喝采に。終映後は「ブラボー」の声とともにスタンディング・オベーションとなり、相変わらずの北野人気を物語った。

 ビートたけしとして主演も果たし、監督と2役を務めたその新作は、Amazon MGMスタジオの製作によるAmazon Original映画。62分という尺で、配信のみになる予定だ。前半のシリアスな部分と、後半に同じストーリーをコメディタッチで描く2部構成が斬新である。上映中はげらげらと笑いが起き、「たけしギャグ」が健在であることを証明した。

 ストーリーは、謎の依頼者のもとで殺しを遂行する殺し屋が警察から目をつけられ、覆面捜査官としての協力を要請されるというもの。ヴァイオレンス・アクションとして幕を開けつつ、前半にもどこかオフビートな味がある。海外の批評家からも、「ユニークで実験的なフォーム」「大胆で挑戦的で面白い」といった声が聞こえた。

 上映に先立つ記者会見で北野監督は、「今回はテレビの画面で観る映画だし、自分でやってみたいことをテストケースとして気楽に撮った。それがまさかこんな(ベネチアに来る)ことになるとは。もっと真剣にやるべきでした」と答えて場内の笑いを誘った。

 北野映画の特徴を尋ねられた俳優のふたりは、「現場での緊張感が他の映画に比べるとまったく違います。すぐに本番に行くので、それまでにちゃんと用意を整えておかなければいけないというのがあり、それが緊張感に繋がるのですが、今回はとくにお笑い的な要素を担わざるを得なかった(笑)。その辺の緊張感も日々、浅野くんと共に感じていました」(大森)、「僕は『座頭市』(2003)でもベネチアに連れてきて頂いたんですが、そこからずいぶん時が経って『首』(2023)という時代劇をやり、そこで監督と面白い時間を過ごさせて頂いたのがとても新鮮で。そんななか今回のお話を頂いたので、これは前回のあの面白いことが、またさらに高い要求となってきたんだなと思い、一生懸命やりました。果たして正解になったかどうかは自分ではわからないですが、出来上がった作品を観たら面白かったので、良かった!と思いました」(浅野)とそれぞれ率直な思いを明かした。

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