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中国映画「夏が来て、冬が往く」12月公開決定!是枝裕和、滝田洋二郎、池松壮亮らが応援コメント寄稿

映画.com / 2024年9月20日 8時0分

■栗原小巻(女優)
美しい、微かなひずみが映画芸術になりました。

■本木克英(映画監督)
幼時に養子に出された女性が、実父の葬儀に訪れた生家での三日間に、過ぎ去った歳月すべてが凝縮されていて、切なく胸に迫る。
『海街diary』を彷彿する美しい世界観のなかで、厳しい人生の選択を見つめる監督の視点は、あくまで穏やかで優しい。

■青木崇高(俳優)
ゆったりと時が過ぎる美しい町に目を凝らすと、そこに染み込んだ文化、風習、そしてある家族の複雑な繋がりを観た。

■渡辺祥子(映画評論家)
幼くして養子に出された三女が実の父の葬儀で母と姉たち、年下の長男がいる家を訪れた三日間。そこにある大学卒の三女や、いまの日本の私たち女性には許せない男尊女卑の世界を背景に、境遇の違う世界に生きる三姉妹に生まれる肉親の血つながりの温かみが胸にしみる。長男のこと、母の抱える痛み。でもこれからはきっと今までとは違う明日が来る、という思いが心に残った。

■大原櫻子(俳優・歌手)
「男尊女卑」と言う差別思想によって、女性が社会で生きる難しさを痛切に描いた作品。
現在においてもどの国にも蔓延る問題だと改めて感じました。
そんな世の中で強く歩んでいく三人姉妹。
男性社会に揉まれ我慢やプレッシャーを感じる日々でも、生きるため食べるため子供のために懸命に生きていく姿が繊細に描かれており、女性の強さを感じました。
大人になり初めて会う姉妹。育った環境は違えど、そこには姉妹愛があり、その愛情が垣間見えるシーンがいくつかあります。
私にも姉がいるので、姉妹ならではの愛情を感じるシーンにグッと心を掴まれました。

■石井裕也(映画監督)
知らないことばかりでした。
風習や家族は人を愛情深く包み込むが、時に冷たく突き放すこともある。
人生は選択できることとできないことがある。
実に重いテーマを扱っていますが、青島の風景と女性俳優たちの好演が映画を美しいものにしていると思います。

■小林さゆり(フリーランスライター・翻訳者)
複雑な生い立ちを持つ佳?(ジャーニー)が、実父の葬儀に参列するため生家に戻る。
赤レンガの美しい海辺の街並み、老いた実母と姉弟たちとの雪解けともいえる心の交流、
そしてこの土地に伝わる驚くべき豊かな風習……。
かつての農村部に多く見られた男尊女卑や養子のならわしという重いテーマを扱いながらも、その範疇にとどまらない魅力的な映画であり、中国の知られざる一面を描き出した意欲作。終盤に挟み込まれた珠玉のシーンに魂が揺さぶられる。

■内田慈(俳優)
家族の話であり、生物学上"女"に生まれてしまった人たちの葛藤の話である。
作中映る街が美しくて、中国のとある地域での独特の伝統やしきたりが面白い。
でも、全く別の土地や文化の中で生きてきたはず中国の現代女性たちの悩みが、日本で生まれ昭和・平成・令和を生きてきた一女性である私と想いが繋がって、抱きしめたかった。
「家族って、好きとか嫌いとかそういう問題じゃない」と核心をついてくれるような、この作品の温度感が、大好きだ。

■船越英一郎(俳優)
名もない家族のささやかな物語から、今の中国が抱える数多の課題が詳らかになる。
緻密に構築された脚本と演出、人生の機微を繊細に演じ切った俳優陣に脱帽!
静かにゆっくりと心が揺さぶられ、また人間が愛おしくなる。

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