良き父のもう一つの顔が実は… ジョシュ・ハートネットが「トラップ」出演を決めた理由「危険なものを表現したい、演じたい」
映画.com / 2024年10月9日 10時0分
「彼が手がけた作品はすべて観てきた。彼は現代の映画界で、本当に独創的な映画製作者の一人であり、優れたコンセプトと卓越した技術で作品を作り続けている。そして観客を映画館に呼び込むこともできる。それができる人はめったにいない」と、観客を未知の領域へと誘い、異なるテーマや演出を駆使したマジカルな演出で観客を魅了し続けているシャマランを賞賛する。
「彼はまた、独自の視点を持っている。シャマランのような監督はほかにいないし、尊敬すべき監督だ。この映画界で独自のスタイルを確立して、業界に非常に大きく貢献している。それでもなお、彼は常に自分独自の何かを探求し続けている」と、常に貪欲な探究心で挑戦し続けるイノベーターだと敬意を表している。
■良き父であり、切り裂き魔……クーパーとはどんな人物なのか?
自身が演じた クーパーについては「職業は消防士で、家庭での責任や社会での役割以外にもいろいろなことを抱えている。彼は父親であり、娘をとても愛している」と良き父親としてどこにでもいる人物だと説明。だが、クーパーがもう一つの顔になると世界が一転する。
「この映画のタイトルが示すように、彼はかなり厄介な状況に陥っている。私の仕事は、彼の頭の中に入り込み、彼の視点からすべてを感じ取ることだ。たとえ彼が救いようのない人間だったとしても、彼に好意的な解釈をしないといけない」と、良き父でありながらサイコな切り裂き魔でもあるキャラクーの二面性を掘り下げていった。
クーパーは、凶悪な犯罪者かもしれない。「でも私は、彼をそういう風には見ていない。最終的には彼を理解し、ある程度は彼を好きになるしかない。そういうプロセスを辿ったんだ。リサーチして、こういう人についての本をたくさん読んで、なぜこういう人になるのか、できるだけ理解しようとした。そしてスクリーン上では、ダイナミックで、おもしろいキャラクターになるように演じた」と、クーパーという存在を突き放すことなく真摯な役作りを進めて現場に臨んだ。
■“クーバーの視点”によって炸裂するシャマラン・マジック
国際的アーティストのライブを楽しむ父と娘の和やかな光景は、クーパーが会場に仕掛けられた罠に気づいた瞬間にガラリと変わる。クーパーを捕まえるために、通路には監視カメラが設置され、FBIのプロファイラーの指揮の下、300人を超える武装警官が配置される。巨大アリーナが自分に対する罠だと気づいたクーパーがトラップから抜け出そうと行動を開始すると、切り裂き魔の主観で物語が進行し、観客をも”逃げ場ゼロ”の極限へと追い込んでいく。
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