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浜野佐知、西川美和らが“女性映画監督の未来”を語り合う――横&縦のつながり、“作り続けること”の大切さ【第37回東京国際映画祭】

映画.com / 2024年11月5日 12時0分

 熊谷監督「一度映画を作ることを目指した人間には、色々な苦境は訪れます。お金のことも、家庭のこともある。でも、皆それぞれに才能もあり、意志もあると思う。そういう人たちが“作り続けられる環境”をどう作っていくのか――それは私たちだけではだめなんです。ここにいる皆さんの協力が必要です」

 共通質問として投げかけられたのは「“好きな映画”は?」というもの。「風と共に去りぬ」(熊谷監督)、「道(1954)」(山﨑監督)、「踊る大捜査線」(ふくだ監督)、「稲妻(1952)」(岨手監督)という旧作から、「ペペ」(金子監督)、「小さな私」(西川監督)、「春が来るまで」(甲斐監督)といった東京国際映画祭上映作品も飛び出し、浜野監督&佐藤監督は「自分の最新作が“一番好き”」という意見で共通していた。

 また、イベントのラストには「action4cinema 日本版CNC設立を求める会」の一員として活動している西川監督、岨手監督から、来場者に配布された「制作現場のハラスメント防止ハンドブック」「育児サポート勉強会」の説明が行われた。

 西川監督「映画界のハラスメントが問題になりました。現場でも準備中に講習を受けるという流れにはなっているのですが、実際に講習を受けようと思うと、数十万円のレクチャー費用がかかったりします。小規模作品の場合は、製作費からその費用を捻出するのが難しい――。(ハンドブックは)どんな人にもわかりやすい文章を心掛け、数ページ台本に刷り込むだけで“身近に”“恒常的に”スタッフ全員に行きわたるというものを目指したものとなっています。製作現場を健全化し、働きやすいものにしていくために作ったものですので、是非皆さんも目にしていただき、製作関係者の方がいれば勧めていただければと思っています」

 岨手監督「育児サポート勉強会は誰が中心というわけではなく、さまざまな部署のスタッフが集まって、定期的に行っているものです。俳優部、制作部、プロデューサーなど色々な人が参加しています。情報共有で解決することもあったり、悩みを“言葉”として語ることで楽になることもたくさんあります。女性に限らず、男性の参加者もいますので、興味のある方は是非ご参加いただきたいと思います」

 「制作現場のハラスメント防止ハンドブック」は、「action4cinema 日本版CNC設立を求める会」の公式HPから閲覧可能。第37回東京国際映画祭は、11月6日まで開催。

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