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シャネルが是枝裕和監督と映画界の未来を担う若手クリエイターを支援「CHANEL and Cinema TOKYO LIGHTS」ティルダ・スウィントン、西川美和監督参加のクロストーク

映画.com / 2024年12月30日 13時30分

 世界的な高級ファッションブランドとして知られるシャネルは、「映画にはその時代のファッションを伝える力がある」という創業者、ガブリエル・シャネルの考えのもと、1931年から映画界とつながりを持ち、様々な作品でコラボレーションし、現在はクラシック作品の復元、修復、保存にも力を入れている。またガブリエルは創業当初からそのクリエーションで女性の身体の開放を訴えており、映画においても数々の国際映画祭で、女性クリエイターのサポートも行っている。

 ティルダは、シャネルの偉大な映画界への貢献を紹介し、「ガブリエル・シャネルは偉大なモダニストでした。彼女はモダニストであるだけでなく、モダニズムの誕生の瞬間に立ち会い、彼女が“次”と呼ぶものにのみ興味を持っていたことでも有名です。彼女は自由、形の自由、表現の自由、そして女性の自由を求めることに絶対的に興味を持っていました」と、現代まで続く、シャネルの芸術、映画界への大きな功績を称える。

 そして、日本の映画業界に女性クリエイターの現状や、また今後の若手支援に期待することについて、西川監督は自身の経験を交えながらこう語る。

 西川「私がキャリアをスタートした21年前の日本の映画界も女性は少なかったですが、時代とともに状況は変化し、今は半分近く女性の若いスタッフだったりする現場も増えてきました。機材の軽量化もあり、女性の映画監督もたくさん現れ、いろんなジャンルの映画にチャレンジしています。ただ、これまで、仕事の仕方や現場の労働環境の作り方は、男性を中心にしたシフトで作られてきたので、 女性が出産を迎えたり育児をしながらキャリアを重ねられるような、労働環境というのは日本では全く整えられてこなかったのです。

 私自身も映画制作に20年以上邁進し、気づけば結婚も出産せずに来てしまって、そういうことに対して自分自身意識的になることを忘れてきてしまったんです。ただ、ある程度キャリアを積んで、私のライフスタイルで映画を作る人もいるかもしれないけれども、そうではない人たちのために、どう長く対話を重ねていけるか――その環境作りに関しては、女性はもちろんですが、男性の作り手とも一緒に考えていかなければいけないと思います」

 是枝監督は「性別を分けて語ることではないですが」と前置きし、大学で指導する中でも、優秀な女子学生が多いという現状を紹介し、「そういった学生たちが将来的にこの業界で働くことを選んだ時に、今の日本の映画業界では結婚出産育児サポート体制がない。作り続けたい人が作り続けられるようなサポートを個々の現場だけでなく、公的なサポートも作れるのか、今後このマスタークラスでも話していきたい」と展望を語った。

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