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【インタビュー】TikTokと東宝、異業種タッグで追求する“縦型映画”の可能性とは?

映画.com / 2025年1月10日 13時0分

【インタビュー】TikTokと東宝、異業種タッグで追求する“縦型映画”の可能性とは?

 ショートムービープラットフォーム・TikTokと配給大手・東宝が開催する「TikTok TOHO Film Festival 2024」授賞式が12月19日に行われ、グランプリをはじめとする各賞が発表された。“縦型映画”という新たな映画のカタチを通して、世界に羽ばたく才能を秘めたクリエイターを発掘し、縦型映画というフォーマットを文化として定着させることを目指す映画祭で、今年4回目の開催となった。(取材・文・撮影/内田涼)

「毎年、回を重ねるごとにめちゃくちゃレベルが上がってきていますね。始めた当初は実験的な試みで、私たちも応募する皆さんも手探り状態でしたが、いまは縦の構図をうまく利用した映像の面白さ、というものは当たり前で、深いテーマや強いメッセージ性をもった作品が増えています。それらも含めた“面白さ”、作品としての総合力が、評価軸になってきましたね」

 そう語るのは、東宝株式会社エンタテインメントユニットの開発チームで、チームリーダーを務める馮(ヒョウ)年氏。以前からTikTokが、音楽産業に与える影響の大きさを目の当たりにし、TikTok Japanに「一緒にできることはないか」とコンタクトをとり、「TikTok TOHO Film Festival」を立ち上げた人物だ。

「映画祭の重要な目的は、才能を見つけ出すということ。TikTokのプラットフォームでどんどん縦型映画を作って市場を盛り上げていただくのはもちろん、そこから飛び出した僕らのフィールドである(映画などの)横の世界でも活躍してほしいと思っています。そういう意味では、他のどの映画祭よりも可能性が大きいと思いますし、海外でも評価されるクリエイターが生まれると、とてもうれしいと思っています」(馮氏)

 TikTok Japanマーケティング本部のチームマネージャーである野原麻友美氏も、応募作品のクオリティが年々向上していると実感するといい、「2022年で受賞した平瀬遼太郎監督、本木真武太監督が、東宝さんのオムニバス映画『GEMNIBUS vol.1』でデビューされている。活躍の場を広げるクリエイターの方を輩出しているのも、4年間続く映画祭の成果ではないしょうか。登竜門として、今後もさらに注目されると思います」と、才能発掘の場でもある映画祭の意義を強調する。

「縦の構図を生かした面白い動画、というものについつい目が奪われがちですが、そこで何も語られていないのであれば、やはりユーザーの感動を呼び起こすことはできない。馮さんもおっしゃっていましたが、縦型映画がさらに進化するためには、最終的には語る物語があり、それを語る力があるということが重要なのだと思います」(野原氏)

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