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稲垣啓太 「アルパイン イーグル」のスイス本社を訪問

Entame Plex / 2024年7月24日 12時40分

――今回時計製造の一部に初挑戦していただきましたが、この夏挑戦したいことや始めたいこと、やってみたいことはございますか?

稲垣:新しく始めたいこと、1個だけあるとしたら、「息継ぎ」を覚えたいです。今日の朝もトレーニングで泳いできたんですけど、泳ぎが得意なわけじゃないんですよ。息継ぎができないので、25mプールがあったら25m息継ぎしないで泳ぎきるしかないんです(笑)。息継ぎしようとすると溺れちゃうんですよね。小さい頃海で溺れた経験があって。克服するところから始めたいですね。

――ショパールの大きな特徴の一つとして「家族経営」があります。家族のあり方について、稲垣さんが大切にしていることはありますか?

稲垣:結婚して2年経ちますが、妻と家族になれて大切にしていることは、「あえて役割分担を決めない」ということですね。何曜日にどっちが何をするという、そういう決め方を僕らはしたことがないんです。なぜかと言うと、妻も僕も第一線でまだまだ活躍したいという気持ちが強いですから、まずお互いのやるべきことをしっかりやりましょう、その中で時間に少し余裕ができたときにお互いをサポートできればいいんじゃないか、ということはよく話しているんです。両方に可能性があるのに、そのどちらかの可能性を狭めてしまうような関係は絶対にやめようという話をしているんですね。だからこそ、お互い刺激がもらえるというか。僕もしっかりやらなきゃなという気持ちにさせてくれますし、そこの考えが共通しているので、良き理解者というか。ちょっとトラブルや不安があったときに相談し合える相手が妻であるということは、やっぱりすごく大きいですね。

――アルチザンのように一人のプロフェッショナルとして、そのお考えにも強さ・逞しさを感じる稲垣さん。あえてご自身の弱さを挙げるとしたら何でしょうか?

稲垣:「弱みを見せない」ということが僕の弱さかなと思っています。「こうありたい、こうあるべきだ」というのが僕は前面に出てしまうので、悩みは絶対に見せないタイプですし、相談ってあんまりしないんですよ。そんな弱い部分を見せられるパートナーと出会えたことには、自分でもびっくりしました。自分の弱い部分を見せても、この人は大丈夫なんだ、と。



――奥様とのお話は、ショパールの過去のインタビューでも聞かせていただいてきました。スイスに来る前に行われたという結婚式の思い出についても、伺ってもよろしいでしょうか?

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