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“ちょっと普通の神経じゃない” 名優:藤竜也が語る世界の北野武の魅力

Entame Plex / 2015年10月9日 19時10分

――真面目に楽しんでる感はありましたね。

「そうだね。ホント楽しかったよ」

――確かに出演者は年寄りばかりでしたが、そういったことってなかなかないですよね。

「ないでしょう、けったいな映画ですよ(笑)」

――そうなると現場の雰囲気とかも、他とは違ったりするものなんでしょうか。

「それは変わらないですね。若い人も年寄りもみんな役者だから。どこの現場も空気は変わらないし、すごくシリアスでしたよ」

――でも、そんなシリアスな現場であの物語はスゴいですね。中尾彬さんのポジションとか、他の作品では絶対見ることはできないと思います。

「(監督は)ちょっと普通の神経じゃないよね(笑)。役者もそうだけど、死体をあれだけいじっちゃうっていうのはね。でも、それが北野さんが『アウトレイジ』や『アウトレイジ ビヨンド』で僕に感じさせた一種のニヒリズムなんだろうなって思って。なるほど、これが北野映画なんだって感じたよね」



――『アウトレイジ』などとは違ったブラックさがありましたね。
「そうそう、もっと明るい感じのものだったり。ただ、映画が好きな人間にとっては何を撮ってもこれが北野映画だって言えるようなものがあって、それができるっていうのはスゴいよね。昔で言うところの黒澤映画だったり、会社で言えば松竹映画だったり、そういう1つのスタイル。型にハマってるわけじゃなく、いろいろなものを作るけど、そこには北野さんの色が出てるわけで」

――この『龍三と七人の子分たち』は、オレオレ詐欺がきっかけで話が進んでいくわけですが、すごく世相と近い部分がありますよね。

「やっぱり年寄りは金を持ってるからね(笑)。金のあるところには人が集まるわけですよ」

――まさか藤さんは被害にあったりはしてませんよね。

「ないよ。僕の場合は頭っから疑ってるから。でも、税務署から税金を還付するとか、役所の名前を出されると信じちゃうのもわかる気がするよね。すぐにレスポンスしないと叱られるんじゃないかって思っちゃうし。僕は幸い被害がないけど、家内なんかが電話に出て“はい……、はい”って言ってると心配しちゃうよね(笑)」



――この作品は藤さんにとってどんな作品になりました?

「僕はコメディをやったことがなかったら、今回出演できて嬉しかったね。でも、一番嬉しかったのはヒットしたこと。それが何より嬉しかった。このご時世、映画はなかなかヒットしないし、僕も何百本も出れるわけじゃない。その中でたくさんの人に見てもらえたっていうのは嬉しい限りだよね」

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