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仲村トオル“老舗の底力を全部出した” あぶ刑事リレーインタビュー#3

Entame Plex / 2016年1月26日 18時30分

――今回、前作『まだまだあぶない刑事』からは約10年ぶり。その時間の経過は何か影響しましたか?

「どんなに久しぶりでも自転車の乗り方は忘れないように、僕が町田という役を演じるのは似た感覚なんです。あとはシリーズものではときどき感じる、撮影はされていないものの、その役柄の人物はみんな作品世界で生きていたんだ、実はドラマは続いていたんだというような感覚をもちました。」



――それは、仲村さん自身いつでも町田になれるということ?

「僕が町田になるスイッチを押すのは、舘さんと恭兵さんなんですけどね。自分ではそのスイッチがどこにあるかわからなくて、お2人の前に行くと勝手にオンになるんです(笑)」

――舘さんと恭兵さんがいないとなし得ないキャラクターなわけですね。

「そうでしょうね。ただ、お2人だけじゃなく、監督をはじめとするスタッフや全ての共演者の方々ありきです。町田はみんなにいじられて出来上がったキャラクターだと思うので。人間的には僕とは全然違いますし、僕と町田の共通点は名前ぐらい。(笑)でも、舘さんと恭兵さんの前の自分と、鷹山と大下と町田の関係性はすごく似ているんです」



――不思議な関係ですね、性格は違えど映画と現実がリンクしている。

「このシリーズは昭和61年(1986年)の夏から撮影が始まったんですが、そのときの僕は『ビー・バップ・ハイスクール』という映画を2本しかやったことのない、ほぼほぼ素人に近い、初めて連続ドラマに出る俳優0歳児の状態だったんですよ。そんな中で、最初のテレビシリーズの1年間で擦り込まれたこと、お2人を追いかけてできあがった関係はなかなか拭いきれないんですよね。それは決してネガティヴなものではなく、いい意味で」

――そうやって30年間かけて培われた関係は今作でも充分感じましたし、それがこのシリーズの良さだとも思います。

「本編でもそんなセリフをアドリブ的に言いましたけど、鷹山と大下ほど成長しない人物はいないですよね。映画の中の存在ですけど、本当に珍しい。それこそ世界がこれだけ変化しているのに変わらないのは、ある意味貴重ですよね(笑)。でも、そこが舘さんと恭兵さんの役作りというか、監督含めての協同作業だと思いますけど、変わらなかったことがある意味生き残った理由という気がするんですよね」



――仲村さんにとって『あぶない刑事』とは?

「以前、『まだまだ』のときに『あぶない刑事』を一言で現すと、と聞かれたことがあったんです。そのときすぐに“故郷”という言葉が頭に浮かんだんですよね。俳優として幼いころからいろいろなことを教えてもらい、たくさんの失敗を見逃してもらい、ダメなところをフォローしてもらったり。舘さんと恭兵さんだけじゃなく、スタッフの方々も含め、素晴らしい大人が大勢いる中で育ったという意味ではいまだに故郷という感じもしますし、そういう意味も含め今回は……やっぱり“故郷の祭りは派手で楽しいな”って感じですね(笑)」

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