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ファッションとリテールに新風を吹き込むスタートアップを探せ!Decoded Fashionレポート--2/2

FASHION HEADLINE / 2015年8月26日 17時30分

次に登場したのは「エレクトロルーム(ELECTROLOOM)」。同社が開発した3Dプリンター「ELECTROLOOM」は、入力されたデザインデータから、3Dプリンティングによりその場で服を作るという機器。この製造方法が実現すれば、紡績や撚糸、織りも不要なテキスタイルや、服の製造過程を根本から変えるユニークなアイデア。オンデマンドで完成品ができるため、在庫リスクもなくなる。まだまだ実験段階だという同社は、パターンのシンプルなスカーフ、ソックスといった小物から始め、将来は、洋服のカスタムデザインも可能にしたい、と語った。

日本から参加した「アベジャ(ABEJA)」のプレゼンテーションは、リアルタイムで店舗内の行動データを取得し、販売促進につなげるソリューション。
現状の小売店の課題としてスタッフの適切な配置が挙げられる。そこで同社では、店舗内での顧客行動を映像解析やヒートマップのテックを用いて、年齢、性別を推定する。結果、多くの顧客が手に取った商品を把握するなどして、販売スタッフが介入する最適なタイミングを提示し、販促につなげるサービスを提案する。また、POSデータ、CRMデータなどと組み合わせ、顔認証技術で顧客を認識し、決済をするなど、これまでにないサービスの可能性も模索している。

「インセクトマイクロエイジェンシー(INSECT MICRO AGENCY)」インセクトマイクロエイジェンシーが提案したのは、デジタルサイネージを使って、インストアショッピングにいっそうのエンターテインメント要素を付加するソリューション。店舗に来ることを旅行になぞらえ、例えば新宿店に設置した高解像度のスクリーンでパリの店舗の様子がのぞけるといった体験を提供する。イメージは、日本人ならおなじみのドラえもんの「どこでもドア」。デジタルのコミュニケーションだけでなく売場と顧客をつなぐ試みも視野に入れる。

最後に登場したのは「メモミ(MemoMi)」。メモミは世界初のデジタルミラープラットフォームを提供するサービス。顧客が、鏡のような大型スクリーンの前で一回転すると、その姿を360度から撮影できる。そのデータを使い、実際に着替えることなく、他の色やデザインのファッションを試すことができるというもの。また試着した画像を友人、家族などとSNSでシェアすることもできる。店舗側にとっては、店内では、どんなアイテムを試着する顧客が多いかなど、顧客動向に関するデータを収集することができる。またクラウドベースなので、例えば東京で試着したアイテムをもう一度、京都で見ることもできる。現在、アメリカではニーマン・マーカスの複数の店舗でも導入されている。

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