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【発酵めがね:クラフトビール】小倉ヒラクさんに訊くクラフトビールが美味しいひみつ!クラフトビールはセクシー?

FASHION HEADLINE / 2016年6月23日 20時0分

1516年、バイエルン公国のヴィルヘルム4世が発布した「ビール純粋令」に基づきます。(ちなみに昔はビールに混ぜものをするブルワリーが多かったらしく、バレるとムチ打ちや死刑など厳しすぎる罰が加えられていたそうな)

FH:口にいれると複雑な味わいが広がるクラフトビールを頂いたばかりなので、原料が以外とシンプルで驚きました。

ヒラクさん:日本の大手メーカーのビールの成分表示を見てみてください(発泡酒とかじゃダメよ)。清涼飲料水と比べて、ものすごく原料が少ないことに気づくはずです。

日本酒の基本「米だけ」、ワインの基本「ブドウだけ」のように、ビールもまた純粋さを追求するお酒なんですね。

FH:ピュアな原料から無限の味わいを生み出していくなんてしびれます!

■ビールのバリエーション:応用編

ヒラクさん:さてではちょっと応用編。ビールのバリエーションについてお話しましょう。

日本のスーパーに売っているビールはどれを飲んでも同じような味ですが、実はビールには日本酒やワインにも負けない味の多様性があります。近年の「クラフトビールブーム」は、ビールが本来持っていた「味の多様性を楽しみたいZE!」という熱意が反映されたものなんですね。

FH:多様性を楽しみたい!という気持ちが「クラフトビール」に繋がっていく。熱いですね。

Q4:ビールといっても、多様性がありそうな気配がしていますが、ビールの種類を体系化して整理するとどうなりますか?

ヒラクさん:ビールには様々な分類法がありますが、発酵の原理的には以下の2つに大別されます。

■ビールを体系化してみると…

・ラガービール(下面発酵):低温でじっくり発酵させる、キレのある喉越しの良いビール
・エールビール(上面発酵):常温ではやめに発酵させる、香りとコクのある味わいのビール

日本及びアジアで飲まれているビールの9割以上がこのラガービール。A社もK社もS社も主力商品はぜんぶラガーです。

しかし、実はエールビールの方がラガーよりも歴史が古い。イギリスやベルギーなど、昔からビール醸造が盛んだった国ではエールビールもよく飲まれています(皆さんが知っている一番有名なエールビールはギネス)。

■ ラガービールとエールビールの違いとは…

ラガーとエールの違いは何かというと、酵母の菌の種類の違いです。ラガー用の酵母は10度以下の低温を好み、発酵が進むと下に沈殿していきます。対してエール用の酵母は20度以上の常温を好み、発酵が進むと上に浮遊してきます。ラガー=下面発酵、エール=上面発酵といわれるのは、酵母が沈むか浮くかの違いなんですね。

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