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【発酵めがね:クラフトビール】小倉ヒラクさんに訊くクラフトビールが美味しいひみつ!クラフトビールはセクシー?

FASHION HEADLINE / 2016年6月23日 20時0分

FH:たしかに「ラガービール」とか、「エールビール」というワードは聞いたことがあったのですが、その違いは発酵温度の違いとそれに伴う味わいの違いだったんですね。

ヒラクさん:ちなみに発酵期間はエールビールよりラガービールの方が長く、低温のぶんだけじっくり発酵・熟成させます。目安としてはラガーが1~2ヶ月、エールは1~3週間程度になります。

Q5:日本酒やワインと比べると、ビールの醸造期間は短いんですよね?

ヒラクさん:日本酒やワインとくらべて醸造の期間が短い理由はなぜかというと、アルコール発酵が終わったあとに味を落ち着かせるための熟成期間が短いことがあります。あんまり長く熟成させすぎると風味がダメになってしまうんですね。

FH:なるほど、ビールに関してはあまり熟成期間を持たない方が美味しくなる。ワインや日本酒と同じお酒といっても、それぞれに特色がありますね。それにしても、今回はビールの懐の深さ、多様性に驚かされました!丹羽さんは葡萄を使ったビールや出汁を使ったビールなど、本当にチャレンジングなクラフトビールを作られていますし。

■クラフトビールブームの原動力とは?

ヒラクさん:近年のクラフトビールブームの原動力は、エールビールの再評価にあります。ラガービールといえば「とりあえずビール!」的な喉越しの良さと爽やかさがウリのお酒ですが、エールビールにはワインが持つような酸味や味のコク、日本酒で楽しむような香りのバリエーションがあります。真夏の炎天下でゴクゴク飲んで「プハーッ、うめー!」というお酒ではありませんが、時間をかけてじっくりと味わえるビールなんですね。

エールビールの本場、イギリスやベルギーのパブに行くと何十種類もビールが置いてあるのにビックリします。

これはなぜかというと、ラガービールと違ってエールビールは「発酵方法によって味わいが激しく変わる」という特性があるから。ラガービールは設備さえあれば誰でも高品質なものが作れるので世界中に普及しましたが、エールビールは醸造する人の腕前や土地の特性によって味に個性が出る、どこまでもローカルなお酒なのです。

FH:まさにアウトサイダーブルーイングで頂いたビールは、素材と作り手の掛け算によって実に味わい深いエールビールでした。

ヒラクさん:メガブランドの作る生活雑貨やファッションの反動として、ハンドメイドのクラフト文化が好まれるようになったのと同じように、ビールにも「個性」や「作り手や土地の個性」が求められるようになったのですね。

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