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【ファッションの“未来”たちに聞く】誰もが明日着たい服を、今日作れたらいい。デザイナー横澤琴葉--2/2

FASHION HEADLINE / 2016年6月24日 22時0分

横澤琴葉さんのアトリエ

日本のファッションの未来を担うであろう若き才能たちに迫る連載、「ファッションの“未来”に聞く」。第2回となる今回は、コトハヨコザワ(kotohayokozawa)のデザイナーである横澤琴葉に話を聞く。
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ーー高い評価を得ながら、すぐにブランドをスタートさせず、企業勤めを選んだのはなぜですか?

実は、エスモードを卒業するときに、2つプランがありました。ひとつは自分のブランドを持つこと、もうひとつは大手企業のデザイナーになることでした。もし一企業のデザイナーとして働くとなれば、一人でも多くの人に届けることができる大きな会社がいいって思っていたので。就活は全然やってなかったんですけど、一社だけ受けたら、ありがたいことに入れていただけました。会社に入社して、忙しいながらも自分のクリエーションについても、具体的に考える時間ができました。それまでは、自分で服を作って、その服を誰かが買ってくれて、それが継続していくなんてことは壮大なことすぎて想像すらできませんでした。卒業制作でいろんな方に評価いただいて、そのままブランドをやらないのは惜しいなと思う自分も正直いました。そういうのもあって、働きながら「ここのがっこう」に通いました。

ーーそして自分のブランドを立ち上げるわけですが、ほんとにトントン拍子で伊勢丹にラックが並ぶまでになってしまいました。

「こんな服じゃ審査もできない」って学生の頃は言われていた私の服が伊勢丹に並ぶなんて、ほんとに大丈夫かなと心配でした。誰か偉い人に怒られちゃうんじゃないかな、とか(笑)。でもふたを開けてみたら、初日に追加注目をいただいて、「ああよかった~!」って。結局3回くらい追加注文をいただきました。今回の伊勢丹での企画には、2つのコレクションを用意しました。デビュー当時からやっているプリーツのコレクションは、一日20着くらい作ることもあります。実は一着に掛かる時間は30分~1時間くらい。このコレクションには正解がないんです。ここはもうちょっとゆったりさせたいなとか、ここはもっと丸みをつけたいなって、その都度調整しながら自由に作っています。

もう一つは、今回のポップアップのテーマである「ユニフォーム」を自分なりに解釈して、働く女性のためのボディスーツを作りました。ジャケットをばさっとはおって、タイトスカートの中にボディスーツを着て出勤する、90年代初頭のワーキングウーマンをイメージしています。ブランドで言えば、当時のDKNYやカルバンクラインみたいなスタイル、いつもは自分と同世代、もしくはもう少し若い子たちに向けて作っているのですが、今回はブランドの別の面を見せたいなと。でも根本は一緒で、その子たちが憧れる「働く女性像」を見せたかったんです。こんな女性は素敵だな、なりたいなって思えるようなスタイルを提案しようと思いました。

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