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”ヴィンテージはトレンドではない“。ヴィンテージショップ・EVAオーナー宮崎聖子【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2016年9月23日 20時15分


■ヴィンテージはトレンドではない

一見すると“クールビューティー”。けれど細やかな気遣いや言葉を選ぶ丁寧な話し方に、女性らしさや温かみが感じられる。4歳になるお子さんを持つ母でもあり、家族の話になるとユーモアをたっぷりと含んだ会話で私たちを和ませてくれる。そんな彼女だからこそ、ファッションやヴィンテージに対する熱い想いも滲ませる。

「ヴィンテージや古着はファッションに必要なものとされ、いまやメインストリームもそれを受け入れている。私としてはお店に置くものが注目されることはもちろん良いことなのですが、この潮流には違和感を覚えます。そもそも古着は一度誰かの手に渡ったものをリサイクルするというエコの精神です。古着は学生などお金のない人たちがファッションを楽しむためのひとつの“手段”、また逆に、過去のデザイナーズアーカイヴ等希少性の高いものを次世代に伝えていく為に保存するという“手段”でもある。古着もヴィンテージも、それ自体がトレンド、というものではないのです。海外のスナップでは、ヴィンテージや古着を着て自分の感性でお洒落を楽しんでいる人がたくさん見受けられます。日本では誰かと似たものをゲットすることがマストなのでしょうか?日本のファッショントレンドは“群れる”こととして定着しているような気がしてなりません」

本当に自分が好きなものを、自分の感性で取り入れてファッションを楽しんでほしい、と宮崎さんは話す。また、ヴィンテージや古着への注目の高まりは、いまのファッション界の問題だとも続ける。いまはアイデアソースがなく、トップメゾンもやっていることが似たり寄ったりで、どこもすぐにトレースしてしまう。嗜好品だったファッションはビジネスとなり、売れるものを大量生産する時代だ。売れなければ誰かが責任を取らなければならない。

「ファッションを取り巻く環境がこういう状態だからこそ、今の時代にはないヴィンテージや古着のデザインに魅了される、という部分もきっとあるんでしょうね」

■叶った夢の先に続く場所

今回のイベントで2つも目標を達成した宮崎さんだが、「手放しに喜んでいる感じではないです。本当に周りのみんなのお陰だし、私自身はもっと頑張らないといけない」と自らを追い込む言葉が返ってきた。「ヴィンテージショップは本屋と同じで、商品を揃えたら、あとは店番をしてお客さんをひたすら“待つ”体制なんですね。最近では置いているものに興味を示して頂きたくさんのオファーが舞い込むようになりましたが、今後はさらにフィールドを広げて自分の提案を売り込んでいけたらいいなと思っています。イベントの提案や売場のディレクションなど、枠にとらわれない活動をしていきたいです」


新宿伊勢丹で開催中のイベント「A Life in Fashion ―今を生きる女性たちへ― by EVA supported by」

【店舗情報】
EVA fashion art
住所:東京都渋谷区猿楽町2-1 Avenue side Daikanyama1B
営業時間:12:00~20:00
電話:03-5489-2488

【イベント情報】
A Life in Fashion ―今を生きる女性たちへ― by EVA supported by Harper's BAZAAR
場所:伊勢丹新宿店本館4階=ウエストパーク
期間:16年9月21日~26日
※24日(土)15:00~16:00に、Harper's BAZAARの塚本香編集長とEVAオーナーの宮崎聖子さんのトークショーが開催されます。

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