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「ゴルチエ氏の元で学んだ、歴史を尊重し文化を重んずる“意味のあるデザイン”がブランドの基盤」--ATSUSHI NAKASHIMAデザイナー中島篤2/2【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2016年10月3日 19時30分

ATSUSHI NAKASHIMA17SSコレクション

モダンでありクラシカル、和の繊細さとヨーロッパの大胆さをミックスさせた比類なきアイデアで、世界を舞台に勝負するATSUSHI NAKASHIMAのデザイナー、中島篤。

『DHL Exported』プロジェクトを日本人として初受賞し、16-17AWでミラノコレクションデビューを果たした。2回目となった17SSのショーでは、16世紀頃に建てられた王宮内をステージに、日本とイタリアの国交150周年を祝す、サプライズに溢れた演出で大きな喝采を浴びた。


ATSUSHI NAKASHIMA17SSコレクション
「いつ辞めても悔いがない」と言い切るほど努力を重ねてきた中島だが、未来に描く夢はまだまだ大きい。


ーー具体的に、ゴルチエ氏の元で働いた経験から、現在にも繋がっていることとは何ですか?

それまではゼロから生み出すデザインを目指していました。しかしゴルチエ氏の元で、歴史を尊重し文化を重んずるといった“意味のある”デザインを目の当たりにしたんです。デザインのディテールにも全てに「何故そうしたのか」という意味を求める人でしたから。

ヨーロッパの人というのは、歴史を本当に大切にするんですよね。日本も歴史や伝統、独自の文化がある国なので、そういう部分では認められていると思います。ただ日本にいる時には自国のことを客観的視点で見ることがないので、誇るべき日本の歴史を意識することはありませんでした。

今ブランドの基盤となっている、クラシックなデザインを変容させ、現代に活かすといった考え方はゴルチエ氏、そしてパリでの生活で学んだことです。


ーー17SSのコレクションはそんなATSUSHI NAKASHIMAのブランドの個性がとても表れている気がします。いつも、デザインやコレクションイメージというのはどのように浮かぶのですか?

自分の中で生まれる、という感じです。突然降ってくるといったこともありますし、自然とアイデアが浮かんでくるんです。外的なものからインスピレーションを受け取る、といったことはあまりないですね。最近でこそ外出する機会が増えましたが、どちらかというと休日は自宅でゆっくり寝ていたい派なので(笑)。

アイデアが出ない時もありますが、1つだけでも何かが浮かんだら、派生してどんどんイメージを膨らませていくやり方です。昨シーズン、初めてミラノで発表した作品は、ショー1週間前に全て作り変えるという土壇場でドラマがありました。今シーズンに関しては、最初から明確なイメージがあり、比較的余裕を持って進めることができましたね。

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