「FUN! Japan」サイト運営に三越伊勢丹、JTB、日本通運が合弁新会社設立、JALとの提携でインバウンド向け戦略強化
FASHION HEADLINE / 2016年10月18日 9時0分
JTB、日本通運、三越伊勢丹ホールディングスの3社は、アジア、ASEANのインバウンド向けのデジタルマーケティング事業新会社Fun Japan Communications(ファン ジャパン コミュニケーションズ 以下FJC)を共同出資で10月18日に設立することを発表した。さらにJALと業務提携することを発表した。資本金は10億円、持株比率はJTB50%、日本通運40%、三越伊勢丹HD10%。
新会社のFJCは日本通運がASEANに進出している日本企業と、訪日増加に向けて現地消費者のニーズを汲み取ることを目的に運営されてきたオンラインメディア「FUN! Japan」をベースに、トラベル、リテール、物流、エアラインの異業種4社でアライアンスを新たに構築。現地ユーザーのニーズとの情報共有のタッチポイントを創出し、日本の細かな情報を発信していくことを目的としている。
「FUN! Japan」は現在インドネシア、タイ、マレーシア、台湾で毎日約3本の日本紹介記事を配信。インドネシアでは既に900日を超えるアーカイブを蓄積。サイトは英語ながら、SNSは現地語で発信されており、ユニークユーザー数は日/131万人、月間リーチ数は6,120万。SNSのいいね!数は333万人。WEB会員数は33万人とアジア地域内での日本の情報発信力で高い情報力を誇っている。今後フィリピン、ベトナムでもサービス開始が予定されているという。
訪日外国人観光客数は今年の約2,000万人を超えることが予想され、2020年には4,000万人へと倍増、さらに2030年には6,000万人という目標を政府は掲げており、今後インバウンドビジネスにおいて、企業、自治体が抱える共通の課題は、海外消費者の現地でのリアルなニーズの収集。
「アジア、ASEANと言ってもそれぞれの国によってニーズはまったく違っており、成功のポイントはアジア新興国の旅行客をいかに取り込むか」(高橋広行・JTB代表取締役社長)、「海外で商品を売りたいという国内企業に対して、的確な現地の情報を提供していくことが必要」(渡邉健二・日本通運社長)と、異業種によるデータ共有によるデジタルマーケティング事業が新会社の業務目的となる。
「多様化するニーズのなかで、海外からの潜在的な要望を取り込んで展開していくために、業界を超えてインバウンドのお客様に対して商品のメッセージ性を伝えて、プロダクトアウトしていくためのプラットフォームが出来たことは非常に有意義。三越伊勢丹の役割としては、既に展開してきている日本のプロダクトを紹介しているJAPAN SENSES(ジャパン センスィズ)を今回のプラットフォームで紹介し、拡大していくことが重要」と大西洋・三越伊勢丹HD代表取締役社長。
同サイトの情報発信力を生かして「地方創世に向けて自治体との連携を強化し、日本のモノやコトを発信していく」と藤井大輔FJC社長は話しており、ソーシャルプロモーション、市場調査、消費者データベースを活用したマーケティングサービスが事業の柱となる。
Text: 野田達哉
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