1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

シャネル、エルメスを担当する人気DJイネス・メリア「空間自体が作品になる」【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2016年10月19日 19時0分

また、イネスがこれだけファッション業界に愛される理由は、彼女の音楽の才能だけではない。ショーやパーティで求められるのは、ブランドの世界観を引き出し瞬間的に特異な空間を生み出す演出技術。「ブランドのための私の音楽は、その空間の一部にしか過ぎない。ブランドイメージ、ファッション、パーティの趣旨、参加者の趣向など全てを頭に入れた上で作曲をするの。音楽・ファッション・アート、全てが混ざり合い総体となって生まれる空間自体が作品」 と語る。

全てのジャンルを超越してインスタレーションでこそ完成する空間。その中にいる人たちは、鑑賞するというよりも“体験”する感覚に近い。SNSを通してリアルタイムでショーやパーティの様子を見ることが出来ても、その場に居合わせた者にしか感じることの出来ない特別な経験を得ることになるのだ。

“体験”は最近のラグジュアリーブランドにとって一つのキーワードでもある。エルメスやフェンディ、シャネルなどのラグジュアリーブランドがクルーズコレクションの発表の場を地方やリゾート地で開催する理由も、わざわざ時間をかけて足を運び、その場の空気を味わうことこそが現代人にとってのラグジュアリーだと提唱するため。時間や手間を短縮させる生活ツールが増え続ける現代、あえて時間をかけて“体験”することこそが、ラグジュアリーの在り方だと考えているのだ。音楽を含めた空間演出のイネスの才能と、ブランドの思考がマッチしたかは定かでないが、互いに良いバイブスを感じ化学反応が発生しているに違いない。

現在はパリの伝説的なナイトクラブ「レ・バン(Les Bains)」でレジデントDJを務める他、友人のバンド「シチュエーション・エックス(Situation X)」に曲提供からプロデュース業にも携わっている。「DJの時はとにかく自由な私流の音楽。オーディエンスの感情を高揚させ、開放感を味わって欲しい。パーティが始まる前のワクワク感を裏切ることなく、終わった後の余韻まで楽しんでもらえるDJでありたい」。そんなイネスの音楽はSound Cloudにて無料で視聴可能。

「仕事で日本へ行くことは今の私の夢の一つ」と真剣な眼差しで語るイネス。彼女の音楽と空間を日本で“体験”できる日も、遠くはないだろう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください