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転換期迎える高級品メンズ市場。アスレジャーの勢い依然衰えず【ピッティ・ウオモ92】

FASHION HEADLINE / 2017年6月19日 12時0分

ピッティ・ウオモ92の会場、フォルテッツァ・ダ・バッソのメインパビリオン前

ピッティ・イマージネ・ウオモ92(PITTI IMMAGINE UOMO 92)が6月13日から4日間、イタリア・フィレンツェで開催された。2018年春夏シーズンを占うメンズファッションのトレードフェアとして、世界中からバイヤー、プレスが集まる同イベントは、急速に変化するマーケットの変化に対応して、会場構成を大きくリニューアル。セクション、ブースなどの入れ替えを大々的に行い、新しいメンズマーケットの再編に向けてその姿勢を明確に打ち出した。

今回のテーマ「BOOM, PITTI BLOOMS」に象徴されるポップなフラワーモチーフのウォールアートがまずお出迎え。前回、トイレットペーパーのポップアップショップが各所に設置されたのに引き続き、このカラフルなフラワーアイコンのグッズや生花とフルーツ、ボタニカルなトレンドが会場全体を包んだ。

特に今回、アスレジャー、アウトドア系の好調なブランドが集結したゾーンの「TOUCH」が、最も人の流れが多い会場入り口に続くエリアに実験的に移設された。日本からはナナミカ(nanamica)、スノーピーク(snowpeak)が出展しており、今回2度目の出展となったスノーピークは着物のYAMATOとコラボした撥水素材のキモノコートが人気を集め、試着を求めるバイヤーやプレスでブースは常に賑やか。すでにピッティ・ウオモの常連で海外に100店舗以上、欧州だけで50店舗以上の取引先を持つナナミカの「この数年のイタリアでのアメリカンカジュアルのブームもあって、アウトドアブランドのマーケットも既存の小売店ではほぼ一段落。ここに来てストリートブランド系のショップとの綱引きが始まっている」(本間永一郎社長)という声は、現在のメンズマーケットを象徴しているようだ。

同エリアからの動線として従来の2倍の面積に拡大して打ち出された「UNCONVENTIONAL」はピッティ・ウオモが推すストリート系のラグジュアリーブランドが集約され、日本からはレザーのバックラッシュ(BACKLUSH)が出展。さらに今回JFWとのコラボで東京ファッションアワードに選ばれた6ブランド(BED J.W. FORD、Chika Kisada、doublet、Roggykei、TAAKK、YOHEI OHNO)が急遽参加が決定し、ブースを出展した。

ピッティを代表するイタリアンクラシコブランドが並ぶメインパビリオン。同館の地階では、今回のゲスト国のオーストラリアのデザイナーがブースを出展。この数年、クラシコブランドにとって好調なマーケットでもあるオーストラリアの新世代ブランド初の本格的な海外デビューに際して、伊のマッティオ・レンツィ前首相が訪れるなど、同展がイタリアのファッション産業の重要な位置づけであることを伺わせた。また、アーティザルなモダンクラフトの商品を世界中から集めた新しいゾーン「MAKE」も今後、同展の重要なカテゴリーとなることが予想される。

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