意思表示する服を作る、未来を担う新進デザイナーの主張とは【NEWGENレポート2/2】
FASHION HEADLINE / 2017年6月20日 17時0分
ロンドンの若手デザイナーがこれまで以上に活気づいているのは、彼らが直面している、政治問題が背景にある。1年前のEU離脱決定は、若者世代の政治への無関心さが浮き彫りになった。結果を受けて彼らは明るい未来を心に描き、実行へと立ち上がったのだ。
6月8日に行われた総選挙では、18歳から24歳の投票率が77%と高い数字を出し、若者たちの変化への渇望が結果へと影響したのは顕著だ。ロンドンのデザイナーたちも、コレクションを通して声高に意見を主張した。反逆心から生まれたパンクやロックの文化に然り、音楽やファッッションを意思表示ができるプラットフォームと捉え、サブカルチャーに乗せた強いメッセージで社会を動かしてきた歴史がある。ファッションで政治は変えられないが、未来を動かす原動力にはなり得る。新進デザイナーによる明るい未来像を讃えたコレクションは、亀裂に差し込む希望の光となるはずだ。
リアム・ホッジス(Liam Hodges)
新人デザイナーの登竜門であるマン(MAN)で3シーズン合同ショーを開催し、今季はニュージェン(NEWGEN)の支援を受けて独立したショーを行った。現代のリアリティを映し出すブランドとして、時にダークで時にプレイフルなコレクションを発表してきたリアム・ホッジス。今季のテーマを“Unveiled Tomorrows(ベールを脱いだ未来)”と題し、雑音の多い現代社会でも“意思を主張しよう”と提唱。「響き渡る雑音や情報の洪水から学び、自分らしさを保つことが重要である」とリアムは語った。
多くのピースに描かれた歯がついた不気味なテディベアのマスコットが、フィナーレに登場。『ムンクの叫び』を模した“叫ぶテディベア”が象徴するのは、可愛くなりたいのに現実世界がそうはさせてくれず、破綻に追いやられている若者世代。「抱き心地の良さを弱さと取り違えちゃダメだよ。このテディベアには歯がついているんだから!」とメッセージも付け加えた。
リアム・ホッジス2018年春夏コレクション
チャールズ・ジェフリー・ラバーボーイ(Charles Jeffrey LOVERBOY)
ロンドンで最もエキサイティングなメンズウェアデザイナーとの呼び声高いチャールズ・ジェフリー。スコットランド出身の彼は2015年にセントラル・セント・マーチンズ (Central Saint Martins)を卒業したばかり。昨年ドーバー ストリート マーケット(Dover Street Market)ニューヨークにインスタレーションを作り上げ、LOVERBOYパーティーを開催してニューヨークのナイトライフにも存在感を放った。エキセントリックで底ぬけに楽しいコレクションは、ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)を彷彿とさせる。
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