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山本寛斎2/2--日本を、自分を、大声で主張していく【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2014年1月1日 21時15分

その点はデザイナーによっていろいろですが、たとえばマーケティング戦略を立てる段階で「寛斎さんは濃いから、少し薄めて…」なんて言われ方をされることがありますが、それでは失敗すると思うんです。それよりも、皆、価値観の違う中で色々なものがあることが良いのであって、私も伊勢丹のスペースで何ができるのか、試行錯誤していきたいと思います。

――一般にも日本への意識が高まっていますが、寛斎さんは日本から見たクールジャパンと海外から見たクールジャパンは違うというようなことをおっしゃっていましたね。

私が通っている歯医者さんでは、治療台の脇にディスプレーがあって、色々な映像が見られるんですが、そこで先日サラ・ブライトマンさんを見て、なるほど、この人は世界で自分が一番美しいと思って、歌い、演じているな、と感じたんです。照明も構成も本人が一番きれいに見えるように作られている。これほど自分を褒め称えるクリエーターがいるのかと思いました。一方で、日本のチャンネルを見てみると、演出はおろか、彼女と同じコンテストに出ていたら、落選間違いなしというアーティストが堂々と歌っている。つまり、そういう意味で、海外とはえらい落差があるなあと感じます。

海外で評価が高いという日本の歌手が、パリで公演をしてどうだったなどという記事を目にすることがありますが、ファンの褒め言葉だけではなく、どのくらい動員したとか、その歌手を知っているフランス人がどのくらいいるかという情報で冷静に判断している人がどれくらいいるのでしょう。

日本にある良いものをどんどん海外へ出していこうという動きには賛成ですが、若い人に支持されるから、だけではなくて、よく吟味をして出していくことが必要だと思っています。

――寛斎さんご自身の今後の活動を伺えますか?

日本はこんなに良い国なんだというファンを諸外国につくる活動、日本はこんなに優秀なんだということを宣伝する活動を軸にしていこうと思っています。毎年、どこかの国でイベントをやってきましたが、今は少し意識が変わって、私自身は、来年から向こう3年間は「地獄の3年間を過ごす」と言っております。

――地獄の、というと?

苦しいと思う時ってありますよね。それは人から殴られるってわけでもなく、精神的に苦しいということですが、そうすると、その苦しいという感情をコントロールできれば、もっとチャレンジできたり行動できたりするわけです。苦しいというのは、自分の心が自分を縛り付けているんじゃないかなと思うんです。地獄の3年間というのは、私自身の心の持ち方を体質改善する期間、そうしないと今の時代に合っていかないようだと感じています。

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