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英国現代アート展が東京駅でスタート。トレイシー・エミン、サラ・ルーカス、シュリグリーら集結

FASHION HEADLINE / 2014年1月18日 22時0分

写真

サラ・ルーカス「セルフ・ポートレート1990-1998」(1999)

東京・丸の内の東京ステーションギャラリーにて、イギリスの現代美術作品を紹介する展覧会「プライベート・ユートピア ここだけの場所」展が1月18日より始まった。3月9日まで。

本展ではイギリスの公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルが所蔵するアートコレクション約9,000点より選定された、作家約30名による絵画、写真、映像、立体など約120点が並ぶ。本展のように同コレクションがまとめて日本で見られる機会は、ほぼ半世紀ぶり。

また、“プライベートユートピア”とは本展のための造語で、「個(プライベート)」が成熟した場所であると同時に、インターネットやソーシャルメディアを介してどこにでも繋がっている「ユートピア」でもあるという現代を象徴する言葉として作り出されたという。

作品は、すべて1990年代以降に制作されたもの。会場では、「物語」「風景」「わたし」「ユーモア」「引用」の五つのキーワードで英国美術の現在、そして現代の時代性を読み解いていく。

第1会場「昔々あるところに…」では、ある断片を独特の視点で結びつけた物語を通して何かを問い掛ける作品を集める。来場客を迎えるのは、昨年ブリティッシュ・カウンシルが購入したばかりのマーカス・コーツ(Marcus Coates)作「エビガラスズメ蛾」「エビガラスズメ蛾の幼虫」「シェービング・フォームによる自画像」。動物になりきって人間と動物の世界を行き来することで人間社会の諸問題に切り込む作者のポートレートシリーズで、3点いずれも日本初公開となる。

ターナー賞を2012年に受賞した、エリザベス・プライス(Elizabeth Price)による注目の映像作品「1979年、ウールワースのクワイア」も上映。1979年にマンチェスターのウールワース百貨店で起きた火災の映像資料から女性が助けを呼んで手を振るシーンと、女性が腰を振って踊る大衆音楽の映像などを組み合わせ、不協和音のような効果を生み出している。

続く第2会場「見たことのない景色の中で」では、ありふれた風景に手を加えることや作者の心情を通すことで新たな景色を表現する作品が並ぶ。2012年ターナー賞ノミネートのポール・ノーブル(Paul Noble)作「カール邸」には、カールという独身男性の理想の住居が精密に描かれている。

2階の第3会場「わたしの在り処」では、YBA(ヤング・ブリティシュ・アーティスト)世代のアーティストとして知られるサラ・ルーカス(Sarah Lucas)、トレイシー・エミン(Tracey Emin)、ギャリー・ヒューム(Gary Hume)などによるポートレートが展示されている。トレイシーの「なにか変」は布と刺繍でできたセルフポートレートで、性を題材にすることで富を得てきた自身の姿を暗喩する作品だ。

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