1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ファッション

フェンディ一族が始めた社会貢献「カルミナ・カンプス」【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2014年4月9日 12時0分

イラリア・ヴェントゥリーニ・フェンディ氏

ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DSMG)は、エシカルブランド「カルミナ・カンプス(Carmina Campus)」をフィーチャーしている。「メイド・イン・アフリカ」ラインの新作がそろう。同ブランドは再利用素材を用いたバッグやアクセサリーなどをデザイン。来日したデザイナーのイラリア・ヴェントゥリーニ・フェンディに話を聞いた。

――今回DSMGで発表しているコレクションについて教えてください。

「メイド・イン・アフリカ」ラインは、ケニアで開発・生産されているバッグです。サファリテント用の丈夫なキャンバス生地を外側に用い、内側には伝統的なカンガという色鮮やかなプリントの布を貼っています。このプロジェクトでは、“NOT CHARITY, JUST WORK”をスローガンにしています。特に女性の地位向上を目指し、将来自立できるような技術を身につけてもらえるよう訓練を行っています。

――もともとイタリアのラグジュアリーブランド、フェンディ一族の出身で、「フェンディッシモ」ラインのクリエーティブディレクターだったと伺いましたが、起業の経緯は?

フェンディを離れた時は、根本的に人生を変えたいと思っていて、ファッションの世界にはもう戻って来ないと思っていました。

もともと幼少期は自然が大好きな父のもと、田舎で自然に触れ合う生活をしていたのです。その後、フェンディ一族の母と共に暮らすようになって、ファッションの世界に入り、バッグやアクセサリーをデザインしていました。けれどもグローバリゼーションの流れの中で、2000年にフェンディがLVMHグループに売却され、ファッションのあまりの時間の流れの速さについていけないと感じるようになりました。一生懸命デザインしても、シーズンが終わればすぐ古くなることに疲れ果ててしまったのです。

それで、ファッションと違う時間が流れる農業に関心を持ちました。季節ごとの時間を受け入れ、昔のように自然の流れの中で生活したいと思ったのです。会社を辞めると、ローマ郊外のオーガニック農場の経営を始めました。農業にかかわる内に、エコロジカルな支援や社会貢献をしていきたいと思い始め、ローマの大学が企画した養蜂コースに私の農場を提供したのです。この時知り合ったカメルーンの女性と親交が深まり、カメルーンへ赴くことになりました。現地では家の中で養蜂をしていて、人々は外で生活をしていました。そんな生活の中でも、女性達がカメルーンの毛糸で編んだ伝統的な帽子をプレゼントしてくれました。そこで彼らの状況を少しでも支援したいと思い、帽子を使った「カメルーンバッグ」を製作したのです。それをドーバー ストリート マーケット ロンドンが販売してくれたのが、ブランドの始まりです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください