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ルイ・ヴィトンから建築家フランク・ゲーリーとのコラボレーションによる新フレグランス・コレクションが誕生

FASHION HEADLINE / 2021年9月27日 17時20分

「私は、パフュームの主要な香調を見直したい、と考えました。ひねりを与え、広がりを持たせ、幾つかの側面を強調し、ピュアな美しさを明かすためです。フローラル系、シプレー系、アンバー系といった香調を見直すたびに、動きや、丸みを帯びた心地良い形を創り出すことができるのです。私は、持続性のある瑞々しさ、官能的だが重くはない香りを考案したいと思ったのです」。
ジャック・キャヴァリエ=ベルトリュード

トップノート、ハートノート、ベースノートといった区別がなく、香りによって引き延ばされ丸みを与えられた円柱のような5つのフレグランス。線、光、動きが溶け合って生み出されるピュアなセンセーション。クラシカルでタイムレス。

泡立つ海水を切り分けて進むスイマーのように、空気を伝う香りのピュアな波動。ルイ・ヴィトンのインハウス・マスター・パフューマーであるジャック・キャヴァリエ=ベルトリュードは、この波動のエスプリを抽出しました。それは5つのエクストレ・ドゥ・パルファンからなる香りのパレットを通して、天上の音楽のようなそのリズムを讃えるために──

©Florian Joy
彫刻によるオデュッセイア:フランク・ゲーリーがデザインしたボトル
現在の建築界をリードする最も偉大なマスターの1人であるフランク・ゲーリーにとって、フレグランスボトルをデザインしたのは今回が初めてです。それだけに、これまでの人生経験の真髄──建築家としてのエスプリ、彼のシグネチャーである曲線のエッセンス──を濃縮した作品にしたい、という想いはひとしおでした。

動きを表現する作者の才能は、一切の束縛を受けずに空間に広がる形状として凝縮されました。ある意味で、フランク・ゲーリーのセーリングに寄せる熱い思いが表明された、とも言えます。「海などで帆走している時は、舵を取っているスキッパーと風、そして風が作り出す視覚的印象の間に非常に親密な関係が生じる。帆は優しく動き、空気は動き、スキッパーはひたすら態勢を保とうとする。動きはありますが、レーシングカーの場合とは質が異なる」。
フランク・ゲーリー

マーク・ニューソンがデザインしたオリジナルのボトルを出発点として、フランク・ゲーリーはラインに変更を加え、広がりを持たせました。彼の手が加わったことで、ストレートラインは楕円となり、曲線は円弧を描き、ついには空間の裂け目をかすめて進む透明な帆を連想させるまでになりました。そしてまるで布地のようにアルミニウムのシートに皺を寄せ、キャップをデザインし、ルイ・ヴィトンのモチーフは、手作業で研磨されたこの軽やかなキャップの内側に刻印されました。

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