靴寿司まで登場、シューズ見本市「MICAM85」のメイド・イン・イタリーへの本気度
FASHION HEADLINE / 2018年2月19日 12時45分
毎年2回開催される国際的なシューズ見本市「ミカム(MICAM 85)」がイタリア・ミラノで2月11日から4日間開催された。ミラノ郊外の見本市会場、ローフィエラ・ミラノの7パビリオンを使用し、伊国内から761社、海外から603社の計1,364社のシューズ及びシューズ関連メーカーが出展。4日間で約4万5,000人のバイヤー、シューズ業界関係者が訪れた。
コピー商品と偽装表示に頭を悩まされているイタリアのシューズ産業は“メイド・イン・イタリー”を積極的にPRするとともに、違法対策と消費者に向けて偽造品への意識拡大に向けて、会場内でも問題提起をするイベントや展示ブースを設置。イタリア国内だけで年間約60億ユーロ(*1ユーロ132円換算=7,920億円)、靴産業だけで約1,900~2,400万ユーロ(同約250億~320億円)のダメージを受けており、年々問題が深刻化していることから、今回の重要なテーマと位置付けられている。
コンテンポラリーゾーンのプントピグロ(PUNTO PIGRO)やアレックス・バイ・マーキュリー(ALEX BY MERCURY)、ブッテロ(BUTTERO)などのブースには「Full Made in Italy」「100% MADE IN ITALY」と大きくブースに表記され、パビリオン1では本物とコピー商品のラベルや見分け方や、実物の比較などを展示するなど、“偽物対策”は各セクションで今回の展示の重要なテーマとされた。
それは単に経済的な損失だけではなく、子供靴に代表される健康被害にまで言及しており、子供靴ブランドを集めたゾーンでは、“ムッシュ・プラント”の異名を持つクリストフ・グィネ(Christophe Guinet)のボタニカルシューズのデモンストレーションが行われるなど、「フェイクとリアル」のテーマに沿って様々なイベントが行われた。クリストフ・グィネの「Botanical Shoes」
特に今回、目を引いたのは建築家フランチェスコ・パリアリッチョ(Francesco Pagliariccio )のデザインによるラグジュアリーゾーンのイベントゾーン、ファッションスクエアだ。天井一面に58m×16mの斜行した大型ミラーを設置。床面のハビエル・ヴァイロンラット(Javier Vallhonrat)が撮影した2018-19年秋冬シーズンの「VANITY」をテーマとした今回のキーヴィジュアルを映し出す巨大な“インスタ映え装置”は圧巻で、イタリアデザインらしい会場デザインで来場者を感嘆させた。
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