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「PRADAEXTENDS」が示したプラダの先進性【COLUMN】

FASHION HEADLINE / 2022年8月27日 19時0分

今回は7月にプラダが東京で開催したクローズドながらオンラインで一般に公開されている「PRADA EXTENDS」のレポートをお送りする。



パンデミック以降のクラブカルチャーとブランドコミュニケーション

photo by tatsuya noda

プラダが7月21日、パンデミック以降の新プロジェクト「PRADA EXTENDS」を東京で開催した。第1回目は、当初東京で予定されていたが、コロナ禍が拡大したことにより、昨年11月にロンドンのテートモダン・タンクスで行われた。1990年代から活動するテクノ音楽のDJ兼アーティストであるリッチー・ホーティン(Richie Hawtin/別名義Plastikman)をキュレーターに起用し、若手のテクノアーティストとVJによるクラブパーティーをリアルとオンラインで公開された。

リッチー・ホゥティン(左)とトークショーのファシリテーターを努めたドミューンの宇川直宏

「PRADA EXTENDS TOKYO」は渋谷のプラダ・ミヤシタパーク店で第1部のトークショー、第2部は寺田倉庫をクラブに招待制イベントとして実施。リッチーのトークショーはライヴストリーミングスタジオ「DOMMUNE」によってライブ配信が行われた。寺田倉庫での様子はプラダの公式サイトとYouTubeチャンネルで8月初旬より公開されている。

これまで建築やデザイン、アートなど“アカデミック”なカルチャーとコラボを実施してきたプラダが、クラブ、テクノという“サブカルチャー”のコンテンツイベントを行なったことは、ラグジュアリーシーンに大きな地殻変動が起こっていることを知らされる。キム・ジョーンズによってスケーターズカルチャー、ヴァージル・アブローによってヒップホップカルチャーを新しい血として輸血したことでLVMHがメンズを足掛かりにメゾンを蘇らせたように、プラダは現時点で世界最高峰のアンビエント・テクノのDJ兼アーティストのリッチーを起用することで、まったく新しい顧客を「プラダ」ブランドに招き入れた。そのモデレーターとなったのは、いうまでもなくラフ・シモンズだ。


ミレニアルズへの導火線、ラフ・シモンズとリッチー・ホゥティン

2020年2月のパンデミック以降、オンラインでの発表が中心となったミラノメンズコレクションで最初に大きな驚きを与えたのは「プラダ」に「ラフ・シモンズ」が共同クリエイティブディレクターとして就任するというニュースだった。同年4月2日に就任したラフはミセス・プラダ(ミウッチャ・プラダ)と9月に2021年SSウィメンズコレクションを発表。その直前7月に行われたミウッチャ・プラダ単独名義でのメンズコレクションはラフを迎えるためのプラダのプロトタイプともいうべき、ミニマルなスタイルを並べた。

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