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リサイクルデニムを原料に独自のレシピ開発、G-Star RAWの「The Art of RAW」第3弾アーティスト、レニー・シュテープにインタビュー

FASHION HEADLINE / 2022年10月12日 15時0分

(レニー・シュテープ)



Q:自身のことを総合芸術家と表現されていますが、普段どのような素材を用いてどのような作業をされているのでしょうか?

レニー・シュテープ(以下レニー):私はセラミックやデニム、木材のようにある意味で異質な素材が好きです。すぐには手に入らないけれど、想像力を働かせる必要があるような素材。どんな質感だろう? どんな味なんだろう? と、それを見る人や使う人の心理を考えるのがとても好きです。そして私の心は様々な素材に魅了されやすく、しばらくの間、何かに集中してその素材や生まれる工程を探求し、そのテクニックが身についた後、再び新たな探求をしに行くことが好きなのです。


Q:今回、「The Art of RAW」プロジェクトのアーティストとしてノミネートされた経緯を教えていただけますか?

レニー:パンデミックが一段落してから私の作品に対する評価は、面白いほどに加速しました。ちょうど1年前、ロッテルダム・オブジェクトのデザインフェアに出展したところ、これがとてもうまくいったんです。雑誌から記事を書きたいという電話が何件かあり、作品も売れました。イタリアでの展示会の機会もオファーがありました。そしてG-Star RAWからも連絡があり、それは大きな驚きでした。


Q:あなたの作品がファッションの分野から評価を得たことを自分ではどう分析していますか?

レニー:G-star RAWとのコラボレーションは、私にとって大きなチャンスとなりました。私の作品がファッション界という異なる分野の一部となったことを、とても光栄に思っています。私は一つのプラットフォームや分野だけで仕事をしているとは思っていません。いつも、さまざまな技術や素材を使った仕事に魅力を感じていたので、この新しいデニムアート作品『Fluff Stacks』を自分のコレクションに加えられることを嬉しく思います。G-star RAWのためにデザインした作品は、ファッション企業としては珍しい家具のコレクションです。今回のコレクションは古いデニム生地を使用していますが、デニムは私にとって全く新しい素材で、デニムから作品を作ることはとても楽しい作業でした。


Q:『フラッフスタックス』のクリエイティブな思考プロセスはどのようなものだったのでしょうか?

レニー:私はいつも素材を見て、その素材がどのような特性を持っていて、どのように振る舞いたいのかを考えます。今回、デニムのパルプを使った新しい素材を作ってみて、それがとても丈夫であることに気づきました。そして、その限界に挑むにはどうしたら良いかと考えた結果、家具を作ることにし、サイドテーブル、スツール、ランプの3種類の原型を作りました。