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アートが満ち溢れた、瀬戸内国際芸術祭に行って思ったこと【EDITOR'S BLOG】

FASHION HEADLINE / 2019年11月15日 12時0分


美術館の入り口は長くて暗い、でも先に光がある道。このまるで異世界の入り口の先では、何か起こるだろう? どんな作品との出会いがあるだろう?


最初に入ったのは安藤忠雄が創造した迷宮のような建築。まるで世の中に存在しないような空間、見上げると、空にもボーダーがあった。

なかでも一番印象的なのは、ジェームズ・タレルの作品。スクリーンのような入り口を抜け、中は真っ白い部屋。いくら歩いても末が見えない、近くにあったスクリーンのような入り口も遠くに見える。まるで異世界の中に迷い込み、時間が止まったかのように、私は誰なの? 今はどこにいるの? と、自分と会話し始める。

再びその長い暗い入り口を抜け、庭を通った時、池中の睡蓮を見て、先ほど見た景色、感じたものは本当に存在していたのか? それどもただの夢だったのかも、と思う。

バスに乗って、「ベネッセハウス ミュージアム」で少しぼんやりしていたら、空も暗くなった。


宮浦港に戻った時、空はもう真っ黒。再び「直島パヴィリオン」と会うと、まるで夜空の星のように輝かしく見えた。



「赤かぼちゃ」も点灯して、まるで魔女が住む城のように、畏敬の念を抱きはじめた。




豊島

豊島に上陸し、まずは豊島美術館へ。


一滴の水が地上に最初に落ちた瞬間のような形をイメージした豊島美術館、まさにその建物自体が作品だ。小さな穴の中から水が湧き出し、風に乗って自由に流動し、小さな水滴が集まって水たまりになり、地ベタに吸収される様は、まるで人の生命みたい。美術館で風を感じながら、水滴の変化を観察していると、自分もこの自然の一部になったよう。


豊島美術館の隣はカフェを併設する記念品商店もある。そこでコーヒーを飲みながら気分を整え、クリスチャン・ボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」へ。


「心臓音のアーカイブ」では、自分の心臓音を記録することもできる。そういえば、こんなにはっきり自分の心臓音を聞くのは初めてだ。海を見ながら、いつか年を取り、この世の中に居なくなってしまっても、この時ここで確かに動いていた自分の心臓音が、アート作品の一部として、永遠にこの静かな小さな島に残れると思ったら、とても感動。



小豆島

オリーブ島とも言われている小豆島は、日本で初めてオリーブ樹が栽培されたところらしい。高松から小豆島までのフェリーもオリーブのイラストが描かれている!


同じフェリーに乗って、同じ海を見ている人たちは今何を考えているだろう? 彼らはどんな悩みを抱えているだろう?

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