パリ・オペラ座のバレエダンサーを撮影した仏写真家の展覧会がシャネル・ネクサス・ホールで開催
FASHION HEADLINE / 2019年12月19日 18時0分
シャネル・ネクサス・ホール(CHANEL NEXUS HALL)では、「ピエール=エリィ ド ピブラック展 In Situ」を、2020年3月11日から27日まで開催する。
パリ・オペラ座という世界最高の舞台で、華麗なパフォーマンスによって人々を魅了するバレエダンサーたち。その神話的とすら言える美しさをあますところなく写真にとらえているのが、写真家、ピエール=エリィ ド ピブラックの「In Situ」三部作。パリ・オペラ座バレエ団の公演会場であるガルニエ宮とオペラ・バスティーユの舞台裏に自ら身を置き、彼らの生活に入り込むことによって制作されたピブラックの作品は、オペラ座やダンサーにも引けをとらない独特の美しさを放っている。
本展では、日本で初めて「In Situ」シリーズから選りすぐった作品を展示する。
祖父・ポール デ コードンが写真家だったピブラックは、写真との結びつきが昔から強かった。2007年から2010年にかけて本格的に写真に取り組むようになってから、写真というメディアとの絆はさらに強固なものとなった。彼はテーマを追求し、それがルポルタージュであれ、抽象画的作品であれ、もしくは演出をほどこす表現であっても、慎重に機材を吟味しながら、一つの主題に数ヶ月間専心して作品をつくりあげていく。
「In Situ」からは、2013~14年と2014〜15年にかけての2シーズンにおける、ピブラックのパリ・オペラ座バレエ団への熱中ぶりをうかがえる。さりげなくダンサーたちの間に溶け込み、歌劇場のステージとバックステージでの生活を共有しながら、彼らの動きを観察。「In Situ」三部作の一つ、「Confidences」シリーズは、バックステージやリハーサル中に撮影した写真で構成され、無音のカメラと特殊レンズを用いてダンサーたちに近づき、生々しくストレートな情感あふれるイメージを創り上げた。彼の穏やかで控えめな振る舞いによって、なかなか公には見ることのできないダンサー同士の親密さを捉えることにも成功している。
また、三部作のうち、「Catharsis」と「Analogia」の2シリーズはともにカラー作品となっているが、それぞれ異なる観点とフォーマットで制作されている。薄暗い照明の中で撮影された「Catharsis」は、ダンサーたちが放つエネルギッシュな動きが抽象的かつ絵画的に表現され、壮観なガルニエ宮にダンサーたちが配置された「Analogia」は、まるで壮大な絵画のよう。
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