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週末喫茶部、表参道「櫻井焙茶研究所」へ。五感で楽しむ日本のティーカルチャー【EDITOR'S BLOG】

FASHION HEADLINE / 2020年2月7日 19時0分


今回は、東京・表参道のスパイラル内に店を構える日本茶の専門店「櫻井焙茶研究所」へ。



日本のお茶の嗜みって、知っているようで知らない世界。此処で体験した研ぎ澄まされたティーカルチャーは、香りや味の楽しみだけでなく、身体の感覚すべてが感化される豊かなひとときをもたらしてくれました。



此処の存在は数年前から知りつつも、中々このガラス扉の向こう側へ足を運ぶことが出来ずにいて。というのも、ご覧の通り、端正な緊張感があるのです。普段我々が想像する喫茶やカフェっていうのは、どこかリラクシーなムードであることが多いけれど、こちらは背筋を正されるような印象。

「煎茶」和菓子付きで1,850円〜
茶、甘味、茶酒、あての他に、お茶のコース(4,900円〜)、お茶とお酒のコース(5,930円)、お食事のコース(4,200円〜)も。

少々申し訳ない気持ちもありながら、正直に日本茶初心者であることを伝え、丁寧にレクチャーを受ける。まず頼むなら「煎茶」か「玉露」がいい、ということで、店員さんが出してくださった6種の煎茶から2品選ぶことに。ざっくり“煎茶”と括りがちだけれども各々個性があって、6種類それぞれ全く違う茶葉の形と香り。

今回は、蒸製玉緑茶(品種:長崎の「あさつゆ」写真 最右奥)と、普通蒸煎茶(品種:三重の「やぶきた」上写真 左から三番目)をセレクト。「あさつゆ」は、まろみがあるお茶。まろみという言葉に惹かれて。もう一方の「やぶきた」は、旨味・甘み・渋みが特徴とのことで、これは中々市場に出まわらないレアなものだそう。線状の茶葉は非常に繊細ですらっとしている。こんな茶葉をみたのは初めて。

千利休の逸話“一輪の朝顔”を彷彿とさせる。
初めて聞く様々な言葉を留めようと必死にペンを走らせているけれど、この香りに、人々の佇まいに、空間に、胸が打たれっぱなしだ。昔、机上で習った侘び寂びの美学みたいなものが、櫻井焙茶研究所ではモダンに打ち出されている。格好つけるわけでもなく、過剰な今っぽさを打ち出すわけでもなく。日本のお茶文化の優美で軽やかなところを伝えてくれる店。お茶を淹れてもらうまでの間、そんなことを考えていたら、強張っていた気持ちが少しずつ綻んでくる。



急須と茶器はごくシンプル。茶葉を急須に入れる、お湯を組み入れる、湯飲みに注ぐ。すべての所作が美しい。全部で3煎淹れてもらえるそうです。味と香りの変化はいかに。


1煎目は、3煎入れる中でも一番低い温度の湯で出すそう。「あさつゆ」80℃、「やぶきた」70℃。急須に湯を入れてから1分程度おく。そして出されたものがこちら。

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