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週末喫茶部、表参道「櫻井焙茶研究所」へ。五感で楽しむ日本のティーカルチャー【EDITOR'S BLOG】

FASHION HEADLINE / 2020年2月7日 19時0分

手前の黄身が強い方が「やぶきた」茶。どちらも1煎目だけれど、これだけ色味も違います。
それぞれ味も香りも全く異なるのですが、重なる共通点といえば、どちらも舌の真ん中にぎゅっと感じるものがあって、これが“旨味”だと思います。深く濃い味わいがあって、出汁を混ぜたようなコクのある風味がある。どちらも味わってみましたが、こんな煎茶を飲んだのは初めて。このあと2煎目、3煎目と続くのですが、恐らく1煎目においては、日常の中では中々味わったことのない煎茶を体感できるはず。

なお、2煎目は、すでに茶葉がひらいているので、渋みが出過ぎないように高温の湯でサッと出すのが鉄則だそう。それぞれの湯温を1煎目より10℃上げ、30秒程度で抽出。少し茶の色に濁りが出て、最初感じた旨味が抑えられて親しみやすい味に。さっぱりとした苦味と高温で、先ほどとは異なる飲み物といった具合の変化が感じられる。3煎目は、さらに高温で抽出。窯の湯を湯冷ましせずに使う。タンニンや渋みが出るので、付け合わせの甘いお菓子とよく合いました。

付け合わせの菓子、桜井甘精堂の「栗ようかん」。こちらは手塚がチョイス。
この日は、他にHIGASHIYAの「漆黒」「棗バター」の全3品から選べました。

鈴木は、HIGASHIYAの「棗バター」をチョイス。初めて食べたのですが、非常に美味しい。一口食べてすぐにWEB検索するほどお気に入り。

1煎目を出した後の急須の中をのぞいてみると、美しい緑色。

お菓子だけでなく、黒豆と香の物も付け合わせで登場。味はもちろんなのだけど、この器と盛り付けのコーディネートが凄く良い。




記事を書き綴る中で、改めて思うことは、櫻井焙茶研究所の扉を開いた瞬間の緊張感は非常に良いものだったということ。いわゆる一般的なカフェやこれまで週末喫茶部でレポートしてきた喫茶の日本茶版という考えで足を運べば、確かに決してリーズナブルとは言い難いのです。ただ、ふと、表面的ではない何か、本質的なもの、エレガントな物事について考えたくなったとき、此処での体験はとても価値のある経験になると思い、今回記事にしました。きっと、この端正な“侘び寂びの美”に魅せられた感動で胸が一杯になります。

加えて、各所を散策すれば、こだわりコーヒーの名店は、ジャンルも豊富にあるのに、日本茶の名店って中々なかった。だから、普段から、身近な飲料でありながらも、その風味や好みをしっかりと比べて味わえるタイミングというのも、あまりなかったように思います。好きなコーヒーやお酒があるように、好きな日本茶も見つけられたら、きっともっと日々が豊かになる。そんな思いです。

ふらっと立ち寄っても入れることもありますが、絶対にこのタイミングで、という人は予約した方が安心。
これまで数回重ねてきた喫茶部の中でも、格段に惹かれて“特別感”があるお店になりました。なので、ぜひ、一人でも多くの人に櫻井焙茶研究所に足を運んでいただけたらと思います。

以上、週末喫茶部でした。

photography : NATSUME TEZUKA

【店舗情報】
櫻井焙茶研究所
住所: 東京都港区南青山5-6-23 スパイラル 5F
営業時間:11:00~23:00(土・日曜 〜20:00)
TEL:03-6451-1539

──「週末喫茶部」とは?
FASHION HEADLINE エディター・鈴木と、フォトグラファー・手塚棗による喫茶レポートユニット。毎回テーマを設けて、2人が気になるお店を訪ねながら、一押しメニューやこだわり、店舗のムードなどを記録している。現在は月1で活動中。


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