ポーラ美術館「モネとマティス ーもうひとつの楽園」展、展示内容を変更し6月1日に開幕
FASHION HEADLINE / 2020年5月27日 15時30分
ワシリー・カンディンスキー 《支え無し》 1923年 ポーラ美術館蔵
モネとマティスに関連する新収蔵の展示作品
新収蔵作品(初公開)
ブリジット・ライリー 《タブリーズ》 1984年 油彩/カンヴァス 217.2 x 182.2 cm
© Bridget Riley 2020. All rights reserved.
ブリジット・ライリー(1931-)
錯視や視覚の原理を利用した絵画「オプ・アート」の代表的な画家。綿密に計算された幾何学的模様が見る者に錯覚をもたらし、作品が揺らいだり、点滅したりするように見える。スーラの色彩論との関連も指摘されている。
作品解説
本作品は、ライリーが1980年から取り組んだストライプによる作品のうちのひとつである。モネをはじめとする印象派の画家たちからマティスらへと引き継がれた、明るくあざやかな色彩が画面全体を覆っている。
新収蔵作品(初公開)
ベン・ニコルソン 《セント・アイヴスの港 (夏)、1951年8月31日》1951年 油彩、鉛筆/厚紙 36.8 x 46 cm
© Angela Verren Taunt. All rights reserved, DACS & JASPAR 2020 G2200
ベン・ニコルソン (1894-1982)
20世紀イギリスの抽象美術を代表する画家。風景画、静物画を描く一方で、抽象絵画にも取り組んでいる。セザンヌのほか、ピカソやブラックなどキュビスムや、モンドリアンらの抽象構成主義など新たな芸術の潮流を取り入れた。
作品解説
窓の外に広がる港の写実的な風景と、室内の静物の幾何学的な造形が融合されている。窓を隔てた内と外のモティーフをひとつの画面上に再構成するという空間表現における課題には、マティスもまた繰り返し取り組んでいた。
マルコ・デル・レ(1950-2019)
美術の歴史や神話、文学に精通し、古典的な教養と現代的な作風を融合させた、現代イタリアを代表する画家。2011年にマーグ画廊で開催された個展ではマティスの画風が主題として取り上げられ、その色彩と線描の有機的形態が広く注目された。
作品解説
マルコ・デル・レは、マティスがかつてアトリエを構えたヴァンスのル・レーヴ荘に滞在して室内画を制作した。室内の静物や裸婦といった主題に加え、あざやかな色彩や複雑に組み合わされた装飾模様は、マティスが描いた数々の作品を想起させる。
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