手作業で美しく仕上げられた文字盤と針。スイス時計ブランド「ヴティライネン」

FASHION HEADLINE / 2020年11月18日 15時0分

SwissPrimeBrands株式会社はスイス時計ブランド「ヴティライネン」の輸入を開始しました。「ヴティライネン」国内正規販売店は1店舗のみ、タカシマヤ ウオッチメゾン 東京・日本橋にてご覧いただけます。

Vingt-8 28SC センターセコンド(2020年新モデル、GPHG2020メンズ・ウオッチ部門グランプリ受賞)Vingt-8 28SC センターセコンド(2020年新モデル、GPHG2020メンズ・ウオッチ部門グランプリ受賞)
2002年に時計師カリ・ヴティライネンにより設立された時計ブランド「ヴティライネン」は、手作業により美しく仕上げられた文字盤・針、そして伝統を再解釈したムーヴメントの機構を特徴とします。設計からパーツの製作、組立てまですべて自社で行っています。文字盤にHAND MADE(ハンドメイド)と記載されている通り、手作業により1つ1つの時計に時間をかけて作るため、熟練の職人たち26人によるチーム(うち時計師7人)で生産できるのは年間約50本です。「時計界のオスカー」とよばれるジュネーブ・ウオッチ・メイキング・グランプリ(GPHG)にて8度受賞を果たしているブランドです。

■「ヴティライネン」時計の特徴
文字盤のギヨシェ装飾


自社で文字盤メーカー、コンブレマインを所有。シルバー製の板の上に、伝統的な機械を用いた手作業により複雑なギヨシェ装飾(エンジンターンド装飾)を施します。文字盤厚さ0.8mmに対し、0.2mmの深いギヨシェを手彫りします。ギヨシェ文字盤の素材として18Kではなく、シルバーを用いるのはギヨシェ装飾が一番綺麗に仕上げるためです。シルバー製の板が、美しいギヨシェ装飾文字盤になるには丸4日かかります(写真の三針時計「Vingt-8(ヴァントゥイット)」の場合)。ギヨシェ装飾は25年以上の経験をもつ2人の職人が担当しています。ギヨシェ文字盤のシルバー以外にも、エナメル文字盤は18Kを用いるなど、表面の装飾に合わせてベースとなる素材を使いわけます。


18Kのブレゲ針は、手作業により丸みを帯びた表面に磨きが施されるとともに、先端が手作業により曲げられ有機的な曲線を描いています。18Kをベースにブルースティール(青焼きスティール)をかしめたブレゲ針が有名。

インデックス
文字盤の裏側で2本の足つきで固定された18Kアプライドインデックス。なお、インデックスや針に着色する場合はペイントではなく、ウェットサンドブラスト(湿らせた砂を用い、サンドブラストと同時に着色する手法)を用います。

ケース


自社のケースメーカー、ヴティライネン&カッティンを所有。ロウ付けされたティアドロップラグと、手作業により肉厚でやわらかなケース曲面が、文字盤を引き立てます。ティアドロップラグは1940年代~1960年代のスイス時計に多く見られたものであり、美観だけでなくメンテナンスのしやすさも特徴。ロウ付けされたティアドロップラグはカリ・ヴティライネンによると強度の面からも優れているとのことです。

自社製ムーヴメント


自社で開発から設計まで行われる自社製ムーヴメントは、毎時18,000振動のロービートでゆっくり動く大型のテンプとオリジナルの調速機構、手作業で面取りされたパーツが特徴。ブリッジ(受け)の表面にはコート・ド・ジュネーブ装飾もしくはフロステッド仕上げが施され、角は手作業により面取りが施されています。歯車やネジの一本にまで抜かりのない伝統的な手仕上げがなされています。


代表モデル「ヴァントゥイット」をはじめ多くのモデルに採用されているのが、大型のテンワと2枚のガンギ車が特徴のダイレクトインパルス脱進機。アンクルを使用した従来のスイスレバー脱進機に比べ、接触面が少なく摩擦が少ないため、エネルギー効率が良く、パワーリザーブを伸ばすことができます。精密な調整を求められますが、実用的な脱進機です。ヴティライネンのダイレクトインパルス脱進機はアブラアン・ルイ・ブレゲのナチュラル脱進機を発展させたものであり、その大きな違いは、磨きなど仕上げの有無・パレットやガンギ車の形状・拘束角(振り角に影響)にあります。

ヒゲゼンマイは高精度実現のために複雑な形状をしています。通常の平ひげのヒゲゼンマイにおいては、テンワ重量の不均衡による天真のずれや、姿勢差による重心位置の移動が、精度に影響を及ぼします。その解決策としてヒゲゼンマイの外周や内端を調整することが有効です。例えば、外周の調整として巻き上げヒゲ(ブレゲひげ)が有名であり、内端においてはグロスマンカーブがあります。巻き上げヒゲを採用する時計会社は多いのですが、「ヴティライネン」は外周のブレゲヒゲ、内端のグロスマンカーブの両方を採用し、自社で加工しています(それぞれフィリップ外端カーブ、グロスマンタイプヒゲと表記)。高度な職人技が、高精度を実現しているのです。

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