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洗練を極めたコンテンポラリーな美学。ルイ・ヴィトンからハイウォッチ「タンブール カルペ・ディエム」が誕生

FASHION HEADLINE / 2021年4月8日 20時0分


時計作りのパフォーマンス
ルイ・ヴィトンは、このモデルが時間の経過を正確に伝えることだけに満足せず、複雑機構を搭載することを決めました。その結果、「タンブール カルペ・ディエム」には4つの複雑機構が組み込まれることになったのです。ジャンピングアワー、レトログラードミニッツ、パワーリザーブディスプレイ、そしてオートマタです。「未だかつて組み合わされたことのなかった4つの複雑機構すべてを一体化させ、それぞれをスムーズに機能させることのできる、パワフルな機械式ムーブメントを作り上げる……これは、並大抵の挑戦ではありませんでした」とミシェル・ナバスは振り返ります。

「タンブール カルペ・ディエム」では、時間はオンデマンドで表示されます。そのために必要な操作は、ケースの右サイドにある、蛇の形をしたプッシュボタンを押すだけです。中央の蛇の頭が持ち上がり、スカルの額にうがたれたアワー表示窓が姿を現わすのと同時に、蛇の尾が揺れ動いて、パワーリザーブを示すアワーグラス(砂時計)の下に位置する分表示を指します。

モノグラム・フラワーが片方の眼窩に出現する一方で、スカルの顎がからかうような笑みを浮かべると「その日を摘め」を意味するラテン語「Carpe Diem(カルペ ディエム)」が現れます。これは古代ローマの詩人ホラティウスの詩に登場する言葉であり、過ぎゆく1日1日を大切に過ごそう、との意味が込められています。16秒間続くこの出色のスペクタクルは、蛇もスカルも溜息が出るほどなめらかに動くので、なおのこと驚異的に感じられるでしょう。

「ラ・ファブリック・デュ・タン ルイ・ヴィトン」で100%開発され、組み立てられたこのキャリバー、LV525は、ハイウォッチメイキングの卓越した技術力の証であり、複数の特許を出願中。さらに、「タンブール カルペ・ディエム」のもう1つのユニークな特徴は、そのムーブメントのデザインです。スケルトン仕様の裏蓋から見ることができるキャリバーは、ダイアルのヴァニタス・モチーフに呼応して、スカルの形に組み立てられています。


洗練を極めたコンテンポラリーな美学
15世紀より、スカル、骸骨、砂時計は、過ぎゆく時間の寓喩(ぐうゆ)として懐中時計や柱時計に描かれていました。ヴァニタスと呼ばれるこうした図像をアップデートするため、ルイ・ヴィトンはそれぞれの要素を現代的に再解釈し、スイスが誇るトップクラスの職人アニタ・ポルシェにエナメル製作を、ディック・スティーンマンに彫金作業を依頼しました。蛇とダイアルのエナメル加工は、50時間以上の作業を要しました。ケースのプッシュボタンの上で横顔を見せる蛇に命を与えようとしたディック・スティーンマンは、なめらかに浮き上がるようにゴールドを全てハンドメイドで彫金することで、蛇が這って進む様子を見事に表現しました。

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