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会社員ができる節税対策とは? 控除の種類や今すぐできることを解説

ファイナンシャルフィールド / 2022年7月21日 8時40分

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会社に勤めている人は、多くの場合、確定申告をする必要はありません。しかし、医療費控除や雑損控除を使う場合や、1年間で6ヶ所以上の自治体にふるさと納税した場合は、確定申告をしなければ税金の控除を受けられません。   会社員は給与から税金を源泉徴収されるので、納税しているといることを忘れがちですが、確定申告することで納めすぎた税金が戻ってくることを知っておくと、節税の意識も高まるでしょう。そこで、この記事では節税方法や税金控除について説明していきます。

医療費控除、セルフメディケーション税制で節税

会社員でも年末調整だけでは控除されないものとして、「医療費」に関するものがあります。確定申告が必要となり面倒ですが、源泉徴収された所得税の還付を受けることができます。医療費の支出金額が大きいほど、確定申告すると所得税の還付金額は大きくなります。
 

医療費控除

自分や家族にかかった治療費や入院費用、体に異常が発見されたときの人間ドック費用、ドラッグストアで買った風邪薬や胃腸薬などは、申告すれば源泉徴収された所得税の還付を受けられます。
 
控除額の計算は、まず実際の支出額から医療保険などから受け取った給付金などを差し引きます。さらに年間の総所得金額等が200万円以上の人は10万円を、200万円以下の人は総所得金額等の5%に当たる金額を差し引いて、残った金額が総所得金額等から控除される額になります。
 
ただし、人間ドックを受けたものの異常がみつからなかった場合や、入院したときに自己都合で支出した差額のベッド代、ドラッグストアで買ったビタミン剤などは医療費控除の対象となりませんので、よく確認して計算しなくてはなりません。なお、医療費控除の上限は200万円となっています。
 

セルフメディケーション税制

「セルフメディケーション税制」は2026年12月31日までが対象となる、医療費控除の特例です。健康維持増進や疾病予防のために予防接種、定期健康診断、がん検診を受けるなど、一定の取り組みをしている個人が対象です。
 
その個人自身や家族のためにスイッチOTC医薬品といわれる特定の医薬品を購入した金額のうち、1万2000円を超えた分が総所得金額等から控除できます。控除額の上限は、8万8000円です。なお、セルフメディケーション税制は通常の医療費控除と併用できず、どちらか一方の選択適用になります。
 

ふるさと納税で得しながら節税しよう

お得に地場産品の返礼を受け取れる「ふるさと納税」では、支出した寄附金のうち、2000円を超えた分の金額が控除されます。納税先が1年間で5ヶ所以内であれば、納税する自治体に申請書を提出するだけで、翌年度の住民税から控除(減額)されます。これを「ワンストップ特例制度」といい、確定申告が不要になるので便利です。
 
一方、6ヶ所以上に寄附した人、ふるさと納税の有無に関わらず確定申告をする必要のある人はワンストップ特例制度を使えません。寄附先の自治体から送られてくる寄附を証明する受領書を保管しておき、確定申告をする必要があります。
 
確定申告をした場合は所得税と住民税に分けて控除されます。所得税からの分は、寄附をした年の所得税から控除(還付)されます。住民税の分はワンストップ特例制度と同様に、翌年の住民税から控除(減額)されます。
 

万が一災害や盗難に遭ったときは、雑損控除で所得税を軽減する

もし自分や配偶者、生計を同じくする親族が所有する、通常、生活に必要とされるもの(住宅、家財、現金など)が、災害や盗難などで被害を受けた場合、被害額のうちの一定部分をその年の所得から控除することができます。これを「雑損控除」といいます。
 
もし、その年の所得から控除しきれなかった場合は、翌年以降3年にわたって所得から控除することができます。なお、雑損控除も確定申告が必要です。あまり使う機会はないかもしれませんが、覚えておくと、いざというときの助けになるでしょう。
 

会社員でも確定申告すれば税金の還付を受けられることがある

会社員は給与から所得税や住民税を源泉徴収されているため、納税していることを忘れがちですが、多額の医療費を支出したり、寄附をしたり、あるいは不運にも災害に見舞われてしまったりしたときには、確定申告することで納めた税金の還付を受けられ、場合によっては翌年以降の税金を軽減することもできます。
 
一度、自分の源泉徴収票を見直しながら、さらに税金を節約できないか考えてみてはいかがでしょうか。
 

出典

国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
厚生労働省 セルフメディケーション税制(特定の医薬品購入額の所得控除制度)について
総務省 ふるさと納税のしくみ
総務省 ふるさと納税トピックス
国税庁 No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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