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投資利益確定には社会保険料にもご注意を!

ファイナンシャルフィールド / 2023年3月10日 23時30分

投資利益確定には社会保険料にもご注意を!

会社を定年退職して、年金支給開始までの間のつなぎとして「購入した株式で利益が出ているものを売却」することを検討する方もいらっしゃると思います。   このとき、税金についての対応は比較的周知されていますが、社会保険料がアップすることについても考える必要があります。

国民健康保険料はどうやって決まるのでしょう

定年退職して国民健康保険に移行すると、お住まいの自治体によって年間保険料が計算されます。所得割、資産割、均等割といった算出方法がありますが、これらの中から各自治体が計算方法を決めます。介護保険料は違う計算方法を採用していますが、基本的な考え方は同じです。
 

確定申告をして税金の還付を受けたのはよいが……

自治体が決めた算出方法のうち、最も考慮したいのが、所得割です。「前年」の住民税のベースとなった所得をもとに、自治体が決めた料率をかけて所得割の金額が決まります。
 
利益が出ている株式を売却した時に、確定申告をして税金の還付を受けられたのもつかの間、所得割が増えたため、国民健康保険料および介護保険料がアップしてしまう可能性があります。
 
一方、確定申告をせずに「申告不要」とした場合、その所得は合計所得に含まれず、国民健康保険料がアップする可能性はありません。
 

断片的に、節税、社会保険料アップと考えない

では、結局申告不要するのがよいか、確定申告をして還付を受けるのがよいか、その結果社会保険料がアップすることになる、どちらがよいかと判断に悩むことになるかもしれません。
 
ただこれらはつながっていて、切り取って考えるのは難しいです。例えば、退職後時間があって健康診断を受けたところ、気になっていた生活習慣病は予想より進行していて、本格的な通院や手術といった治療が必要であったことがわかったとします。その場合でも健康保険料を納めている限り、基本的に3割負担です。7割は国民健康保険が負担してくれています。
 
1年に一度「これだけの医療費を使っている」というお知らせが届くと思いますが、それを見て「こんなに負担してもらっているんだ」と驚くことがあるでしょう。つまり「持ちつ持たれつ」です。健康保険料や介護保険料がアップしても、それ以上に国民健康保険が負担してくれているのであれば、納得できるかもしれません。
 

どのタイミングで負担増がやってくるのかを知っておく

大事なことは、どこで負担アップを覚悟しなければならないか、ということです。
 
税金を払うときなのか、社会保険料を納めるときなのか、年金の不足分を投資でもうけた分で賄うことを検討する必要があると慌てずにすむでしょう。
 

出典

各自治体ホームページ(国民健康保険料の計算方法)
 
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者

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