ダイビングの初期投資100万円以上!? 経験歴10年以上の女性が語る「要注意機材」とは
ファイナンシャルフィールド / 2023年3月9日 10時10分
大人の趣味には、気が付いたら大金をはたいてしまう「ヌマ」が付き物だ。一度ハマったら、ずぶずぶと水底のない欲求に振り回されてしまう……。海に潜り、自然を体感するダイビングも底知れないヌマがある趣味だ。大阪府在住で大手保険会社に勤めるAさんは、大学時代にダイビングハマって以降、10年以上も暇をみつけては日本や世界の海に潜ってきた。初期投資は100万円超、一度潜るだけでもある程度の費用が必要だが、Aさんはそれでも「ダイビングは最高」だと語る。 だが、そんなAさんでもヌマにハマらないために購入していない機材がたった一つだけであるという。
初期費用は100万円超! 新卒早々、ローンで購入
ダイビングを趣味する人のほとんどは、自身で器材を操作してより自由に水中を泳げる「認定ダイバー」だ。認定ダイバーにはいくつかの種類とランクがあるが、Aさんは「アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバー」で、ディープダイブのトレーニングも受講しているため40メートルまで潜水できる。Aさんが初めてダイビングしたのは大学生の頃で、ライセンスが不要な「体験ダイビング」をしたところ、美しい海を泳ぐ爽快感の中毒になった。
「ライセンスは大学時代に取得しました。オープンウォーターライセンスの取得費用は5万円くらい。アドバンスドライセンスはさらに5万円かかりましたね。器材のレンタル代を合計したおよそ11万円の出費は大学生にとってはかなり痛手でした」
一度ライセンスを取得すれば、ダイビングに必要な器材はレンタルも可能なため一日5000円も出せばフルセットを借りられる。ただ、潜れば潜るほど「自分の器材が欲しくなる」というのは、ダイビングのみならずアクティブスポーツで共通の「あるある」ではないだろうか。
そしてAさんは新卒で現職の証券会社に入社したと同時に、マリンスポーツ店でダイビングの器材を一式購入した。もちろん、一括で買えるほどお金はなかったのでローンである。そのおおまかな内訳は以下の通りだ。
●フィン
●ブーツ
●マスク
●スノーケル
●メッシュバッグ
●ドライスーツ
●ウエットスーツ
●BCD
●レギュレーター
●ゲージ
●オクトパス
ライセンスを取得した際に、世話になったマリンスポーツ店に進められるがまま購入。「命を預ける器材で、多くは一生モノ。高くても安全性を重視すべき」というスタッフの意見を聞き入れて、ライセンスの取得費用を合わせると100万円を超えるローンだった。
実はもっと格安で買えるかも?
しかし、Aさんは当時を振り返ると「あまり賢い買い物ではなかった」と苦笑する。というのも、ダイビングの器材は定価の3割引きで販売する店舗もあるなど、メーカーやショップによって価格差が大きいのだ。さらに一括でそろえるのではなく、レンタルしつつ自分に合った器材を選んで少しずつそろえるダイバーも少なくない。
Aさんは物欲を優先するあまり、一括で購入してしまったのだ。ただ、Aさんのような「マイ器材」のそろえ方をするダイバーも決して少数派ではなく、「ダイバーズローン」と銘打ったローンを用意している金融機関もある。また、ライセンスの取得費用も同じ内容の講習であっても、価格幅が広く、Aさんと同じであっても価格は1.5倍以上するケースもあるという。
ヌマを避けるために手を出さないのは「水中カメラ」
ローンを支払い終わったAさんは、和歌山県の白浜や奄美大島といった国内のダイビングの聖地に一人で複数回訪れている。また、ダイバー仲間と一緒に海外の海にも何度も潜っているという。ローンも完済して独身なので、それなりに資金に余力があるというが、唯一「水中カメラ」には絶対に手を付けていない。
「周りのダイバーがこぞって水中カメラのヌマにハマっているのを見ると、かなり恐ろしくなってしまって(笑)。もちろん、数千~数万円程度の安価なカメラもあるのですが、結局、みんな数十万円するミラーレス一眼の水中カメラとかにいきついているんですよ。会う度に新しいカメラを持ってくる友人もいて驚いたことは何度もあります。ここまでくるとダイビングのヌマなのか、カメラのヌマなのか分かりませんね(笑)」
Aさんはあくまで泳ぐのが好きなので、カメラで撮影するのは同行者に任せている。ダイビングを続けるかぎり、宿泊費用や旅費、食事代などに加えて、器材のオーバーホール費用も発生する。Aさんにとっては一回でも泳げる費用を捻出するほうが、水中の美しい写真を撮るよりも価値があるという。
まとめ
ダイビングにかぎらず、趣味もイニシャルコストとランニングコストは少なからず発生する。その負担額は趣味の種類によって千差万別だが、なるべく賢くお金を払うことが、より長く大好きな趣味を続けるためのポイントになるのではないだろうか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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