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有休に「理由」って必要ですか? 「私用のため」では受け付けてもらえませんでした

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月6日 2時20分

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入社して一定期間が経過すれば、雇用形態に応じた日数の有給休暇が付与されます。有給休暇は、その名の通り給料が発生する休暇です。そういった性質から、有休の取得に積極的ではない職場も見られます。中には、有休が取りにくいために困っている人もいるでしょう。   今回は、有給休暇の基本的なことや取得する際の理由などについて解説していきます。

そもそも有給休暇とは?

有給休暇は、継続勤務年数が0.5年を過ぎた時点で労働者に付与されるものです。通常の労働者の場合は0.5年で年間10日間、1.5年を経過すると年間11日間の有給休暇を取得できます。以降、2.5年では年間12日間、3.5年では年間14日間といった具合に勤続年数に応じて取得可能な有給休暇は増えていきます。最高で年間20日間の有給休暇の取得が可能です。
 
パートタイム勤務者など所定労働日数が少ない労働者にも、0.5年以上の継続勤務で有給休暇が付与されます。正社員などよりも年間に取得できる日数は少ないものの、勤務年数に応じて増えていくことに変わりはありません。
 
例えば、週所定労働日数が4日間の労働者なら、0.5年働くと年間7日間の有休を取得できます。そして、使用者は、継続勤務年数と雇用形態に応じた有給休暇を与える義務を負います。これは、労働基準法第39条で定められていることです。
 

有給休暇は私用でも取得できる

有給休暇は、労働者自身の自由な意思で取得することが原則となっています。有休を取る際の理由は、実際には何でもかまいません。例えば、友だちや家族と旅行する場合でも有休を取ることは可能です。病院で検査を受けたいときや、1日自宅でゆっくり過ごしたいという理由でも取得できます。
 
労働者が有給休暇を願い出たとき、使用者は取得させる必要があります。取得の時季や理由について、使用者は受理を拒んだり詮索したりすることは原則としてできません。むしろ、私用であることを理由に有休を取得させないことは違法行為になります。
 

有休を自由に取得できないケースもある

しかし、状況によっては自由に有休を取れないケースもあります。使用者には「時季変更権」と「時季指定」が認められているためです。
 
時季変更権とは、労働者が申請した有休の時季を変更できる権利のことをいいます。時季変更権を行使できるのは、その労働者が休むことで業務に大きな影響が考えられる場合です。ただし、私用であるとか忙しいという理由で変更することはできません。
 
時季変更権の細かい条件については、会社ごとで就業規則に盛り込んでいるのが一般的です。なお、当日になって申し出るときは業務に支障が出る可能性が高くなります。その場合は欠勤扱いになることもあるでしょう。
 
時季指定とは、労働者がなかなか有休を取得しないときに使用者が指定して休ませることです。この場合も使用者が一方的に時季を決めていいわけではなく、事前に労働者の希望を聞いて判断することが義務付けられています。
 
時季指定できるのは、年間10日以上の有給休暇を付与された労働者で、5日間まで取得させることができます。すでに5日以上有休を消化した労働者に対しては、時季指定はできません。
 

有休は原則として私用で使うことができる

有給休暇は、労働者に認められた権利です。遊びに行きたいときや体を休めたいときなど、自分の都合で自由に取得できます。使用者は、労働者の権利として有休の取得を認めなければなりません。
 
業務に支障が出るなど事情によっては時季を変更することも可能ですが、その場合も正当な理由が必要です。もしも私用で有休を取ることを禁じられているときは、管轄の労働基準監督署に相談してみましょう。
 

出典

厚生労働省 年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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