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2023年10月から「生活扶助」の支給額が引き上げになる?引き下げられる世帯もある?

ファイナンシャルフィールド / 2023年8月5日 2時30分

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世帯収入が最低生活費を下回る人の「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するために定められているのが、生活保護制度です。   実際に給付される生活保護は、全部で8種類あり、その中のひとつに、日常生活費を指す「生活扶助」とよばれるものがあります。   2023年10月には、生活扶助の基準額が改定され、一部の生活保護受給者は、支給される金額が増えることになるようです。   本記事では、生活保護における「生活扶助」についてと、基準額が見直される背景や、見直しによって変わる点について、ご紹介します。

「生活扶助」とは?

生活保護の対象になると、生活扶助・住宅扶助・教育扶助・医療扶助・介護扶助・出産扶助・生業扶助・葬祭扶助の8種類の中から、必要な項目分が支給されます。
 
生活扶助は、生活保護で受けられる扶助の中で、最も生活に関わりのある費用です。
具体的には、食費や光熱費・被服費のほか、家具や家電が故障したときの買い替え費用も、含まれることがあります。
 
生活扶助の基準額は「第1類」「逓減(ていげん)率」「第2類」の三つの要素で計算され、住んでいる場所や世帯人数・年齢などによって変わる仕組みです。
 
さらに、身体障害者がいる家庭や母子家庭の場合は、生活扶助とは別に、加算を受けられます。
 

生活扶助の基準額見直しの目的は?

厚生労働省は、5年に1回、生活扶助の見直しを行っています。
 
見直しの目的は、生活保護を受けていない低所得世帯との不公平をなくすためで、そのときの社会情勢を踏まえて、基準額を決定しています。
 
今回の試算では、75歳の高齢者夫婦世帯などの生活費が、低所得世帯の生活費を上回る結果が出たため、生活保護費を大幅に引き下げるという意見もありました。
 
しかし、「健康で文化的な最低限度の生活」を下回るおそれがあることから、引き下げの対象となる世帯の基準額は据え置きとし、世帯によっては、引き上げが実施されることになっています。
 

改定によってどう変わるのか?

今回の生活扶助の基準額見直しにより、支給される金額が、どのように変わるのかを確認しておきましょう。
 
まず、物価高の影響を考慮して、世帯人数一人当たり1000円を加算することが決定しました。
加算を行っても、基準額から減額となってしまう世帯については、現行の基準額を据え置くこととしています。
 
40代夫婦と子ども二人の世帯を例に挙げると、地方の場合は11.1%増、都市部の場合は1.5%増となりますので、具体的な金額を確認しておくとよいでしょう。
 

支給額がどう変わるのか確認しておこう

生活保護受給者にとって、支給額が変更になる可能性があることは、大きな問題です。
 
2023年10月から適用になる基準額は、物価高や新型コロナウイルスの影響を考慮して決定されたもので、支給額が増える世帯と、据え置きになる世帯が出ることになります。
 
引き下げになる世帯はないとのことですので、ひとまず安心ではありますが、次回の見直しでは、どのように変更されるのか、今から気になるところではないでしょうか。
 

出典

株式会社時事通信社 時事通信ニュース「基準額、最大11%引き上げ=生活保護、来年10月から―厚労省」
日本弁護士連合会「新たな生活保護基準の検証手法の開発等と特異な物価上昇率を考慮した生活保護基準の改定を求める会長声明」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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