年金の「もとを取る」ためには長生き必須!?「支払う保険料」と「将来の受給額」をもとに試算
ファイナンシャルフィールド / 2023年10月15日 2時20分
日本に住んでいる満20歳から60歳までの人は国民年金への加入が義務付けられており、基本的には毎月保険料を納付しなければいけません。会社員などとして働いているなら毎月の給料から会社が徴収して支払ってくれますが、個人事業主やフリーランスの人は自身で納付しなければいけません。 それでは、満20歳から60歳まで国民年金保険料の支払いをした場合、老齢基礎年金で元を取るには何年必要になるのでしょうか。本記事では、国民年金保険料の元を取るために必要になる年月について解説するので、気になる人は参考にしてみてください。
満20歳から60歳までに納付する国民年金保険料額
国民年金保険料は毎年少しずつ金額が変動するので、最終的な金額は変動する可能性がありますが、令和5年度の国民年金保険料を参考にすると毎月1万6520円・年間19万8240円です。
基本的な納付期間である満20歳から60歳までの480月で考えれば、1万6520円×480月=792万9600円になります。毎月納付していると最終的な納付金額についてはわかりにくいですが、計算してみるとかなりの金額になります。
個人事業主やフリーランスの人で、毎月の年金保険料納付を忘れてしまうことが心配なら、口座振替やクレジットカード払いなどの工夫がおすすめです。
老齢基礎年金はどれくらい受給できる?
老齢基礎年金は40年間すべて納付しているなら、収入や性別・年齢に関わらず同じ金額が受給できます。令和5年度の老齢基礎年金は満額で月額6万6520円・年額で79万8240円です。老齢基礎年金の受給額に関しても毎年変動するので、具体的な受給額については毎年確認しておきましょう。
注意点としては日本年金機構で公表されている老齢基礎年金受給額は全期間納付した場合なので、免除制度や納付猶予制度を活用した際には受給額が少なくなります。
自身が受給できる金額について知りたい場合は、年金事務所へ問い合わせるか、ねんきんネットを活用することで把握できます。受給できる老齢基礎年金について理解しておくことは、老後の生活を安定させるためにも重要といえます。
国民年金保険料の元を取るには何年必要?
国民年金保険料の元を取るにはある程度の期間が必要になりますが、実際に必要になる期間はどのくらいでしょうか。先述した令和5年度の国民年金保険料と老齢基礎年金から、どれくらいの期間が必要か計算してみます。
令和5年度の国民年金保険料を基に計算すると480月で792万9600円が総納付額であり、毎月受給できる老齢基礎年金は6万6520円です。792万9600円を6万6520円で割ると約120月となり、元を取るためには約10年間が必要です。
老齢基礎年金は原則として65歳から受給できるため、75歳までに寿命を迎えると元が取れないことになります。
まとめ
国民年金保険料は満20歳から60歳まで加入しなければならず、最終的な納付額は数百万円になります。
老齢基礎年金は老後の生活を安定させるために重要な役割を持っており、65歳から75歳まで受給することができれば、納付した額の元は取れる計算になります。ただし、保険料と年金額は変動するため、場合によっては元を取るのに必要な期間が長くなる可能性もあります。
出典
日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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