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母が「バブルの頃は金利が良かった」と言っています。実際どのくらいだったのでしょうか? 今は「100万円」預けても数十円ですよね…?

ファイナンシャルフィールド / 2023年11月1日 2時0分

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銀行の金利は下がるところまで下がり、普通預金はもちろんのこと、定期預金に預けたとしても利息はほとんどつかない状況になっています。バブルの頃は金利が全然違ったといいますが、どれくらいの利息がついたのでしょうか。   100万円を1年間の定期預金に預けた場合と2年間の定期預金に預けた場合に受け取れる利息を、バブルの頃と2023年10月の金利をもとに比較してみます。

バブルの頃の金利と定期預金・普通預金に預けた場合の利息

バブルの頃で最も金利が高かったのは1990年9月17日~1991年7月28日の期間でした。該当の期間において銀行の金利で最も高かったのは2年間定期預金に預けたときで、利率は6.33%です。1年間定期預金に預けたときの金利は2年間の定期預金の金利よりは下回るものの、6.08%でした。
 

定期預金に預けた場合

例えば、100万円を1年間定期預金に預けたときの金利は6万800円になります。ただし、この金額は税引前の金額です。日本では金融所得に対して源泉分離課税が適用されます。1990年9月~1991年7月の時期は所得税15%+住民税5%の合計20%が源泉分離課税として利息から差し引かれていました。
 
源泉分離課税がおこなわれた後、実際に手元に残る金額は4万8640円です。銀行の定期預金の金利は単利と複利があります。単利は元本に対して利息を計算する方法、複利は元利に対して利息を計算する方法です。
 
100万円を単利で2年の定期預金に預けた場合に受け取れる利息は10万1280円(税引後)です。100万円を複利で2年の定期預金に預けた場合は、1年目につく税引後の利息5万640円にも6.33%の利息が付くので2年目の利息は5万3204円となり、2年間で受け取れる利息は10万3844円になります(1年複利で計算した場合)。
 

普通預金の場合

普通預金は変動金利で、利息の計算式は毎日の最終残高の合計額×金利÷365です。普通預金の金利は1991年7月28日の2.08%をピークとして、その後は段階を追って下がってきました。1990年9月17日に普通預金100万円を1年間預けた場合で計算をしてみましょう。
 
1990年9月17日の普通預金の金利は2.08%、1年後の1991年9月17日の普通預金の金利は1.75%です。1990年9月17日から金利が1.75%に下がる前日の1991年7月28日までは314日、7月29日から9月17日までは50日あります。1年間に受け取れる利息は税引後で1万6270円です。
 

2023年10月に定期預金と普通預金に預けた場合の利息

2023年10月時点において、みずほ銀行・三井住友銀行・三菱UFJ銀行の定期預金の金利はいずれも0.002%、普通預金の金利は0.001%となっています。100万円を1年間の定期預金に預けた場合の税引前の利息は20円です。
 
2023年10月現在、源泉分離課税は所得税が15.315%、地方税が5%で合計20.315%となっています。源泉徴収後の手元に残る利息は約16円です。2年間の定期預金に預けた場合、単利でも複利でも受け取れる利息は約32円になります。普通預金の金利は0.001%ですので、100万円を1年間預けた場合に受取れる利息は税引後で約8円になります。
 

バブルの頃の定期預金の金利は2023年の金利と比較すると約3245倍

2023年の銀行金利は普通預金も定期預金も低位に張り付いており、100万円を1年間預けても手元に残るのは約16円、2年間預けても約32円にしかなりません。
 
バブルの頃は定期預金に預けると、2年間で元本の1割を超える利息を受け取ることができました。2年間預けた場合、単利で計算しても2023年の利息の3165倍、複利で計算すると約3245倍もの利息を受け取れたことになります。
 

出典

日本銀行 銀行預金金利(1994年10月3日まで)
国立国会図書館 金融所得税制の変遷と現状
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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