フリーランスや自営業として独立!そんなとき心強い「小規模企業共済」とは?

ファイナンシャルフィールド / 2018年9月12日 9時30分

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勤めていた企業を早期退職または、定年退職してフリーランスや自営業として自立することはとても心おどることです。でも、厚生年金はまだもらえないし、その年金額も今後は増えません。このことはちょっと心配ですね。 さらに、早期退職した方は、企業からの退職金は定年退職した方よりも、通常は少なくなります。   その後フリーランスや自営業をやめたとき、退職金がないのも寂しいですね。こんなとき、役に立つのが「小規模企業共済」です。   「国民年金基金」や「iDeCo(確定拠出年金の個人型年金)」さらには「つみたてNISA」」など魅力的な商品がいくつかありますが、小規模企業共済も負けてはいません。その特徴や使い方をみていきましょう。

小規模企業共済とは

小規模企業共済は、もともとフリーランスや自営業者、そして従業員20名以下の企業経営者(注1)の退職金代わりに作られた制度です。そのためフリーランスにうれしい、いくつかの特徴があります。それをこれからみていきましょう。
(注1)宿泊業・娯楽業を除くサービス業・商業の場合は、常時使用する従業員は5名以下となりますので注意してください。
 

ポイント1 節税
掛け金は全額「小規模企業共済等掛金控除」として、課税対象所得から所得控除できます。すごいですね、社会保険料控除と同じ全額控除です。
 

ポイント2 掛け金
掛け金は月1000円から7万円までの範囲で自由に設定が可能です。加入後もいつでも増額減額が500円単位でできます。また、前納(前納減額金)や後納(後納割増金)もできます。
ということは、ポイント1で書いたように最大1年間(月掛け金7万円)で84万円もの所得を一気に控除することができるのです。節税額で考えると所得金額が400万円の場合、24万1300円の節税になります。
中小機構ホームページで節税額をシミュレーションしてみてください。
参考:中小機構ホームページ>共済制度>小規模企業共済>加入をご検討の方>加入シミュレーション
 

ポイント3 掛けたお金(共済金)を受け取る場合
共済金を一括で受け取ると「退職所得扱い」になります。退職所得はとても有利な所得です。多くの方が退職金は一生に一度。しかも老後資金となるので、控除や所得税額が優遇されています。
掛けたお金を分割で受け取ると「公的年金等の雑所得扱い」になります。
なお、受け取るときとは、原則「事業を廃業したとき」です。
途中解約した場合は注意が必要です。12ヶ月未満は掛け捨てになります。84ヶ月未満は20%の解約控除があり、それ以降解約控除は減っていき、240ヶ月をこえると100%以上受け取れます。
 

ポイント4 差し押さえはされません
共済金等の受給権は差し押さえが禁止されています。掛けたお金をしっかり守ることができるので安心です。
 

ポイント5 貸付制度もあります
納付した掛け金の範囲内で事業資金などを借り入れることも可能です。急に資金が必要なときも安心ですね。
納付した掛け金の7割から9割の範囲内で借り入れ可能です。利率は一般貸付が1.5%、傷病災害時貸付、その他の貸付が0.9%となっています(借りるときは中小機構ホームページで最新の利率を確認してください)。
参考:中小機構ホームページ>共済制度>小規模企業共済>小規模企業共済とは>
貸付制度について
 

ポイント6 加入年齢制限なし
何歳からでも加入できます。60歳をこえて開業した方でも加入できるのは魅力ですね。

Aさんのケースをシミュレーション

フリーランスのAさんは、課税される平均所得金額が400万円で、毎月3万円の掛け金を15年間納付しました。廃業し、共済金A(廃業の場合の受取額)を受け取った場合。
節税合計 10万9500円 × 15年 =164万2500円
掛け金合計 3万円 × 12ヶ月 × 15年 =540万円
共済金A 603万3000円
603万3000円 - 540万円 = 63万3000円
164万2500円 + 63万3000円 = 227万5500円
節税合計および、受取額と納付額の差額の合計が227万5500円となります。

最後に

小規模企業共済はiDeCoのように自分で運用できません。また、予定利率は1%ですが経済状況や資産運用により変更されます (上がるときもあれば下がるときもある)。
一方、国民年金基金は現在の予定利率1.5%で固定され、インフレ対応できません。
国民年金基金とiDeCoの掛け金年額合計は、2つ合わせて81万6000円(月額合計6万8000円)。
小規模企業共済は途中解約できたり、貸付制度があったりと結構融通の利く制度で、掛け金は月7万円まで。
余裕のある方は、国民年金基金とiDeCoとは別枠で小規模企業共済に加入することも可能です。
自分の貯蓄をどのように運用したいのか、「小規模企業共済」と「国民年金基金」や「iDeCo」など、比較して検討してみることも大事です。

中小機構ホームページ>共済制度>小規模企業共済>加入をご検討の方>加入シミュレーション

中小機構ホームページ>共済制度>小規模企業共済>小規模企業共済とは> 貸付制度について

  Text:北山茂治(きたやま しげはる)
1級ファイナンシャルプランニング技能士、特定社会保険労務士、健康マスターエキスパート、高度年金・将来設計コンサルタント

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