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「50年の住宅ローン」って実際どうですか? ハウスメーカーの営業の人に「29歳なら返済が楽」と言われましたが、本当に大丈夫でしょうか? 年収が低いので楽なのは助かりますが不安です…

ファイナンシャルフィールド / 2024年2月23日 10時0分

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借金は返済期間が長ければ長いほど、月々の返済額は少なくなります。住宅ローンにおいても同じです。住宅価格の高騰が続いている近年では、50年ローンの利用が増えてきているようです。   本記事では、ハウスメーカーの営業担当者から50年ローンをすすめられた29歳の会社員を例に解説します。一般的には35年ローンを組む人が多い中、50年ローンを選ぶことに不安も感じるでしょう。50年ローンの特徴や問題点について確認していきます。

50年ローンとは

50年ローンとは、文字通り、50年かけて返済していく住宅ローンです。これまで地方銀行や信用金庫などを中心に取り扱われてきましたが、近年は大手銀行が続々と参入しており、2023年には住信SBIネット銀行がネット銀行として初めて提供を開始しました。
 
50年ローンを利用するメリットは、返済期間が長期になるので月々の返済額を抑えられることです。例えば、3000万円を年利1.5%(固定)で35年の元利均等返済、ボーナス払いなしの場合、月々の返済額は約9万円ですが、50年にすると約7万円になります。年収400万円であれば月々の手取り収入は25万円程なので、2万円の差は大きいですね。
 
また、返済比率が下がるため借入可能額を増やすことができます。よって、50年ローンは年収が低い人が多い若年層をターゲットとした住宅ローンと言えるでしょう。そのため、完済時の年齢が80歳前後になる年齢でなければ利用できない銀行がほとんどです。
 

50年ローンの問題点

若年層にはメリットもある50年ローンですが、リスクもあることを十分に理解したうえで利用を考えるようにしましょう。不動産屋の営業担当者は家を売ることが仕事なので、「住宅ローンが組めさえすればOK」という考えの人も少なからずいると考えられます。50年ローンのよいところだけを説明されている可能性もあるので注意してください。考えられるリスクには以下のようなものがあります。
 

定年後も住宅ローン返済が続く

29歳で50年ローンを組んだ場合、完済するのは79歳です。さらに住宅ローン返済と並行して、子どもの教育費と自分の老後資金を準備しなければなりません。「退職金で残債を一括返済すればよい」と考える人もいるかもしれませんが、その退職金は保証されているのでしょうか。 退職金を老後資金に充てなくても大丈夫なのでしょうか。
目の前の支払いが楽だからという理由で50年ローンを選択するのは非常に危険です。月々の返済が少ない分、将来の家計に影響が及ぶことを知っておきましょう。
 

支払う利息は1.5倍になる

前述した3000万円の条件における住宅ローンで支払う利息の総額は、35年返済では約860万円ですが、50年では1270万円です。50年返済の方が多く支払うのはやむを得ないことですが、1.5倍という数字を見るともったいないと感じるのではないでしょうか。
 

いつまでも住宅ローンがあるストレス

80歳前後まで住宅ローンが続くということは、これからの人生の大半を住宅ローン返済に費やすことになります。若いうちは、夢に描いた綺麗なマイホーム生活の中で頑張れるかもしれませんが、30年後、40年後も変わらず元気で働けているでしょうか。住宅ローンを背負っていると、病気やリストラ、減給などのリスクが何倍にも怖く感じられるでしょう。それが50年続くのです。
 

まとめ

50年ローンを「返済が楽だから」という理由だけで利用するのは危険です。デメリットも重々理解したうえで、それでも利用したいと思う場合に利用しましょう。
 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士

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