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高等教育の「修学支援新制度」の拡大! 「第4区分」とは?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月12日 10時10分

高等教育の「修学支援新制度」の拡大! 「第4区分」とは?

令和6年度より、高等教育の修学支援新制度が拡充され、中間所得層への支援策として、「第4区分」が新設されました。本記事では、第4区分の家計基準や対象者について確認していきます。

第4区分の家計基準

給付奨学金の支援要件を満たす家計基準は、学生等本人(以下、「本人」という)と生計維持者が、次の「収入基準」および「資産基準」のいずれにも該当する必要があります。
 

(1)第4区分の収入基準

本人と生計維持者の支給額算定基準額の合計が5万1300円以上15万4500円未満であることが必要です。
 
なお、支給額算定基準額は、「支給額算定基準額=市町村民税の所得割の課税標準額×6%-(調整控除額+調整額)(100円未満切り捨て)」という式で算出されます。課税標準額等の金額は、マイナポータルを活用することで確認できます。
 
また、年間収入や所得額の目安は、世帯構成などによって異なります。そのため、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の「進学資金シミュレーター」などを利用して、目安額を把握しておくことをお勧めします。
 

(2)第4区分の資産基準

申込日時点の本人と生計維持者(2人)の資産額の合計が 2000万円未満(生計維持者が1人のときは1250万円未満)であることが求められます。
 
なお、対象となる資産の範囲には、土地・建物等の不動産は含みません。そのため、住宅ローン等の負債と相殺することもできません。
 

多子世帯であることや、私立の理工農系に在籍していることが必要

上記の家計基準を満たすとともに、多子世帯に属することや、私立学校の理工農系の学科等に在籍することが、第4区分採用の条件となります。
 

(1)多子世帯に属する場合

本人が生計維持者に扶養され、その生計維持者の「子ども」の数か、または、生計維持者全員の住民税情報における扶養親族の数の合計か、いずれか小さい数が3以上であることが必要です。
 
なお、「子ども」とは、生計維持者の住民税の扶養親族としている人のうち、その尊属(父母、祖父母など)や年長者(先に生まれた者)ではない人となります。この際「扶養親族」には、扶養控除の対象とならない16歳未満の者もカウントされます。
 

(2)私立学校の理工農系の学科に在籍している場合

本人が多子世帯に属していない場合でも、私立学校の理工農系の学科等に在籍していること(対象となる学科等は、文部科学省のホームページで公表されている私立学校のみ)が必要です。
 

給付奨学金、授業料および入学金の減免

第4区分の給付奨学金については、学校の設置者(国公立・私立)および通学形態(自宅通学・自宅外通学)により定まる月額が支給されます。または、授業料および入学金の減免(授業料等の減免)を受けることができます。
 

(1)多子世帯に属する場合

給付奨学金および授業料等減免はいずれも、満額となる「第1区分」の4分の1となります。
 
例えば、大学、短期大学、専修学校(専門課程)の給付奨学金の月額は、以下のとおりです。
 

・国公立 自宅通学:7300円 自宅外通学:1万6700円
・私立  自宅通学:9600円 自宅外通学:1万9000円
・通信教育課程 1万2800円(年額)

 

(2)私立学校の理工農系の学科等に在籍している場合

給付奨学生として採用されますが、給付奨学金は0円となります。授業料等の減免の申請をした場合は、文系の授業料との差額を目安とした授業料および入学金の減免を受けることができます。
 

まとめ

令和6年度からの「第4区分」の拡充により、給付奨学金の対象世帯が、国のモデル世帯(両親片働き、高校生の申込者本人、中学生の4人世帯)において年収600万円程度まで広がることとなりました。対象となる世帯の場合には、JASSOのホームページやガイダンス(説明会)などを利用して、制度内容をしっかりと理解しておくことをお勧めします。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO) 令和6年度からの「高等教育の修学支援新制度の中間所得層への拡大に係る対応について(第4区分)」
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO) 進学資金シミュレーター
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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